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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第9話 『約束』 前編
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しまった老いぼれの一人として、君に託したい――私の希望を。願いを、約束を1つだけしてもらいたい。 きっとこの先、困難や絶望が君を待っているだろう、だが『それでも』君のその覚悟と信念を決して枉げずに進んで欲しい、絶望や困難を退けて、君のその『可能性』を実現させて欲しい」

彼の目は、真剣で――そして俺は『既に多くの人間の人生に介在してしまっている』のだ。

「――世界をダメにしてISを実質上兵器としてしまった老いぼれの頼みだ。君達のような若い力に私達の尻拭いをさせているかもしれん、押し付けているかもしれん、だが――この通りだ」

そう言うと、デュノアさんは立ち上がり俺に頭を下げた。
自分に出来る事があるのなら、そしてこの人もきっと心の中で今の世界が『こんな筈ではなかった』と思っているのだろう、俺はそう思った――だから

「…頭を、上げて下さいデュノアさん――約束します。絶対に自分は諦めません、『ISの可能性』を信じて進み続けます」

「ありがとう――老いぼれの一人として、君に――君達二人に未来を託す。そして君達の為なら私も全力で協力しよう それから――シャルロット、あの子をこれからも頼む。仲良くしてやって欲しい」

その時の彼の顔にあったのは、『笑顔』だった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


――託された『願い』と『希望』。世界を変えていく力と意思は『可能性の申し子達』に手渡される。

――たったひとつの『約束』。手渡された希望と己の誓い、そして意思を胸に二人は未来へと向かう。

全てはこれから始まり、未来には多くの困難と絶望が待ち受けている。


――だが、『それでも』それら全てを跳ね除けて、望んだ未来に『可能性の申し子達』は進む。


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