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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第9話 『約束』 前編
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自分の想い――ISに対する思いは、1つだった。
篠ノ之 束、ISの生みの親であり、『あの事件』の引き金となりもみ消した彼女に対しては確かに思うところがある。だが――それは一個人の勝手な感情だ。想いではない。
『兵器としてではないIS』と『兵器としてのIS』、ISという力はきっと――人の未来を切り開ける力だと俺は信じている。

自分の持つISが『人を殺すために作られた軍用IS』であったとしても、それでもきっと『その力は人を救う力にもなる』という可能性。
『ISという力は使い方で、人の心によってどんな方向にも進める――『無限の可能性』』なのだと俺は思う。
インフィニット・ストラトス――『無限の空』、『無限に広がる空』という意味合いのようにきっと――ISにはどんな方向にも進める『無限の可能性』があるんだと。


篠ノ之 束が憎くないのか、自分の大切な人が死ぬ原因になった出来事を引き起こし、それをもみ消した彼女が憎くないのかと聞かれたとしたら、俺はきっと彼女を『憎い』と答えるだろう。
だけど、それは俺個人の感情だ、俺自身の憎しみであり『IS』は関係ない。
そしてもし、そんな憎しみに飲まれて、ISを『兵器』としか見れなくなってしまったら――きっと、ISは『兵器』にしかならない。
自分の憎しみで動いてしまえば、『ISの可能性』を否定する事になる。そして――憎しみで動いてしまえば『自分自身と自分の想い』すら否定する事になる。


――俺は、『IS』の可能性を信じたい。矛盾しているかもしれない、狂っているのかもしれない。だけど…俺は『ISは人を革新させる無限の可能性』だと思うから、その想いだけは枉げたくは無いから。だから俺は戦う。戦いながら、『それでも』と言い続ける。それが、自分自身に対する『約束』だ。


それが、俺の決めた覚悟と想いだ。
『テンペスト』は確かに『兵器』として作られたかもしれない。
だけど――『力』である以上、それは使い方でどんなものにも変わる。だったら後は、『俺自身』の選択だ。



俺は、一度深呼吸をすると――彼を、デュノアさんの目を見て口を開いた


「――例えそれが幻だろうと、幻想だろうと、自分は『IS』の可能性、『無限の可能性』を信じています。だからこそ――自分の力は『未来を切り開く』為に使います。それに…きっと篠ノ之 束博士も、『ISを人殺しや戦争の道具』として作った訳じゃないと思います――なら、『兵器ではないISの可能性』を信じたい、そして『兵器』としてのISを否定します。否定して…矛盾してるかもしれませんが戦います。そしてその覚悟と責任は全部自分が背負って行くと、そう決めたんです」

きっと『兵器としてのIS』ではなく『兵器ではないIS』を信じたいと言いつつ戦う事を選ぶ俺は、矛盾
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