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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐ 
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第7話 『親心子心』
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たんだ。 もう一人は『月代 悠』って男の人、僕はユウさんって呼んでるんだけど…フランス空軍の人で、えっと身分証見せてもらったんだけど――そういえば、ドッグタグに『S.H』って彫られてたような…」

月代――ツキシロ? いや、まさかな…
だが空軍、そしてドッグタグに彫られていた『S.H』という文字――まさか…

私はテーブルの上のペンとメモ帳を取るとそこに 私の予測した『S.H』の文字を書く

「シャル、こんな文字じゃ無かったか?」

「あ、うん――お父さんの書いたのと一緒だよ」

やはり――『スカイ・ハウンド隊』か、つまり…『ルヴェル・エディ』か
私がその場で硬直しているのを気にしたのか、シャルが不思議そうに声を掛けてきた

「…お父さん?どうかしたの?」

「あ、いや――もしかしたら空軍に居る私の知り合いの部隊の人間じゃないかなと思っただけだよ」

誤魔化すように笑うと、別の話題に切り替えて私達親子は他愛ない話を続けた。


だが、『ルヴェル・エディ』の関係者に、もう一人の女性か――
……まさか、とは思うが、調べてみたほうがいいかもしれんな
私は妻と娘に悟られないように会話を続けながら、思った。

――先日の郊外の森での事件、政府はマスコミで上手く誤魔化したようだが…私の調べた限りではあれは『IS』での戦闘があった後だ――そしてルヴェル、私の調べではお前の車があの近くで確認されているんだ――私を甘く見てくれるなよ?
一体、今度は何を考えている――? お前は一体 『何を知っている』?

私の疑問は、ただ大きくなるだけであったが…

『…私の迷いも吹っ切れたさ、なら――私の動こうではないか』

娘と妻の笑顔を見ながら私は心の中で、そう呟いた。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


時間は戻り、現在――私は…私も未来を望むために、ある行動を起こした。

娘と妻が寝静まった後に、自分の持つ情報ルートを駆使して調べて分かった事があった――それは、ルヴェルが『ネクスト・インダストリー社』に行くという事だ。
そして彼のデータから分かったのは、シャルの話にあった『月代 悠』という人間は…ルヴェルの部隊に存在した。
私の中でパズルのピースが組み合わされて、自身が知りうる情報を整理して分かったのは――ルヴェルがISを保有している可能性、そして恐らくシャルロットの言っていた『アリア・ローレンス』という人物は――<ブラッディア>の異名を持つエージェントだろう。

私はルヴェルと、シャルの言っていた人物達には何かあると確信した――だが、私を突き動かしたのは企業や理念、ましてやビジネスではない…シャルの心を動か
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