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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第5話 『シャルロット・デュノア』
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大声を出していた男が急に静かになる
「…とにかく、ちゃんと用事だけ済ませたら戻りますから――それでいいんですよね」
そう事務的な返事をすると、一方的に電話を彼女は切った。
気まずい…目の前であった光景を見て、俺はそう思った。
アリアも同じなのか困ったような顔をしていた。
とりあえず、よくわからないが――当初の目的に話を戻そう。
「あー…ええと――失礼だけど、名前を聞いてもいいかな?」
俺自身の中では大体予想はついていたが、この場で『シャルロット・デュノアさんですよね?』と聞くよりマシだろう。
「あ…僕は――シャルロット、シャルロット・デュノアです ごめんなさい、見苦しい所見せちゃって」
やはりか、と内心でため息をつく――
「…デュノア、って事は――『デュノア社』関係者だよな?」
「うん、そうなる――かな」
気まずい空気がまた流れる、流石に――このままだとマズイか。
一度俺は咳払いをすると
「それで話は戻すけど――デュノアさん?でいいのかな?――それで、どうしてこんな所に?」
そうだ、元々俺とアリアは彼女が何故こんな時間にこんな場所を出歩いていたかが気になっていたのだ。
恐らくだが――あの周りを警戒していたのは、先程の黒服達に対してだろう。今の彼女は、先程までの警戒心は感じられなかった。
「えっと――とある人のお墓参りに来たんだけど、あはは…さっきのでもうバレちゃったよね?」
さっきの、というのは恐らく先程の黒服達のことだろう――確かに、彼等の言動や態度で大体の予測はついてしまった。
「まぁ、『デュノア社の娘さん』が墓参りに来てたってだけの話だろ?――そのお墓ってのは、その…」
その先の言葉を紡ぐのには、躊躇いがあった。何故なら――俺が辛いように、もし俺の予感が当たっているならきっと…
「…僕の、お母さんのお墓なんだ――今日は命日で、それでこっそり抜け出してお墓参りに来ようと思ったんだけど――人が少ない時間って、今の時間くらいしかなかったから」
今彼女は『自分の母の』と言ったが――現在のデュノア社には社長婦人が存在している。
何やら複雑な理由があるんだろう、と思ったが――俺はそれ以上の詮索はやめた。わざわざ、人の辛い思い出に入り込む必要なんて、ないから。
「そうか――そこが、君のお母さんのお墓か?」
俺は先程彼女が佇んでいた場所の墓石を指して言う――それに対して、彼女はコクリと頷いた
「えっと…ありがとうございます、二人が居なかったら多分――僕は黒服さん達に連れ戻されてたから、今日のお墓参りだけはちゃんとしたいと思ってて、あの時は本当にどうしようかと思ってたから――ありがとうございます」
「気にする事はないさ、一応これでもフ
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