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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
第1話 『目覚めし暴風』
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たちの車の辺りにスナイパーも居るだろう。
だとしたら、このまま逃げて走り抜けようとすれば俺はスナイパーに狙撃されて死ぬ。
かといって、このままここで留まれる訳もないし、このまま戦闘をすれば間違いなく俺は殺される。
しかし、この状況を打開しなければ俺がお陀仏だ。こんな状況でそんな事を考えるはおかしいかもしれないが、まだこの年で死にたくは無い。
だけど――このアタッシュケースの中身だけは渡す訳にはいかないんだ。
これを渡して、それが広まれば……きっと最悪の惨劇も生む。それだけは避けないといけない
「ああ、クソッタレ!」
木の陰からハンドガンで応戦しながら悪態をつく。
正直、こんな事態になったと言うことは相手はこっちを殺すための用意は入念にしているのだろう――対してこちらは、ハンドガンが1丁にマガジンが3つ。逃げようにも簡単には逃げられない。
状況は絶望的、こちらの援軍は期待できないしそんなものもない。元々エディさんが俺に依頼してきた依頼であって、外部には殆ど話してないのだ。
どうやって奴らがこのケースの中身についての情報と、護送についての情報を仕入れたのかは不明だが、それよりも今の状況だ。さて――
どうしたものかなぁ… と考えていると
「ギャァァアアアア!」
「な、何だ!?」
「何があった!」
黒服たちの後方――恐らく、スナイパーが張っていた位置から、悲鳴が上がりそれまでこちらに発砲していた黒服達が慌て始める
「…援軍、って訳じゃなさそうだよな」
銃弾が止まったのを確認して、俺は木陰から様子を伺う――そこには
「ぁ…た…すけ…て…」
スナイパーライフルを片手にぶらんと下げたまま 『空中に宙吊りになっている』黒服が一人居て、男の心臓からは黒い刃のようなものが貫いていた
そして俺は……その光景を現実物として見せている『少女』に対してゾクリ、と……恐怖を覚えた。
「あ、なんだ――まだ生きてたんだ?」
男を貫いている刃――死神のような鎌を持つ『赤黒いISを纏った彼女』はどうでもいいように呟いた
ISだと――しかし、あれは一体?どう見てもこちらの援軍という訳ではないだろうが――
状況が混沌としすぎていて、自分の中でも整理が付かない。一体どうなってんだよ・・・!
「な、なんだお前は!まさかルヴェル・エディの差し金か!?」
そう叫ぶ黒服たちをまるで興味のなさそうな眼で彼女は見ると、男達の足元に突き刺していた男を叩きつけると、その男は今度こそ息絶えた。
「ルヴェル・エディ?――あぁ、あのフランス空軍の<疾風の戦鬼>ね。噂程度は知っていて、個人的には興味のある人だけど、少なくとも私はその人の差し金じゃないよ――それより、ねえそこの黒い服の人達」
「な
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