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IS<インフィニット・ストラトス> ‐Blessed Wings‐
序章 『交差』 ‐暴風の竜騎兵と紅の姫君‐
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でも無理――貴方達じゃ私は殺せない、私を満たしてはくれない」
少女はクスリとまるで天使のように微笑むと、再び男に死神の鎌を向けた。
「ば、化け物が――ただの消耗品の、殺し屋風情がこんなことをしていい筈が――」
「黙って」
男の言葉は最後まで続かなかった、何故ならば少女が鎌で倒れている男の脇腹を切り裂いたからだ
「ぁ…がァ…」
「貴方達に…私の何が分かるの? ただの消耗品としか見ていない貴方達に――でももういい、私を満たしてくれないなら、私を『殺せない』なら――貴方達はいらない、そうだよね?"ブラッディ・リーパー"<血を刈る者>」
「は、はは――殺せよ、どうせ俺もお前も――じきに地獄行きだ お前も、『アレ』に関わった以上おしまいなんだよっ!」
――アレ?
「…何のこと? アレって何の事を言ってるの?」
「はっ……とぼけんなよ――お前は俺達を皆殺しにする為だけに来たんじゃないんだろ?『アレ』についてのデータは誰もが欲しがるもんなぁ!だけど残念――お前も、きっと奴に、あのお方に――ぁ…」
男はそのまま最後まで言葉を発する事無く息絶えた。
そして、その惨殺現場で少女はISょ身に纏ったまま考えた
少女は考えた。この男が最後に言っていた言葉は何かと。ブラフ?にしては… わからない、『関わった以上おしまい』 ってどういう意味なのか――
少女は、知りたいと思った。『自分を満たしてくれる何かがあるんじゃないかと』、『自分を殺してくれるものがあるのではないか』と。
息絶えた男に近づくと、男が持っていたアルミケースが眼に入る――それを開けてみると
「…メモリーチップ?」
ケースの中には、メモリーチップが1枚だけ入っていた。そのままその中身を私の相方である"ブラッディ・リーパー"で閲覧する
そして、少女は見つけた。自分を満たしてくれるかもしれない、殺してくれるかもしれない存在を――
「第3.5世代、軍用IS――"Tempest_Dragoon"の凍結処置と輸送についてのデータ、ね――このメモリーチップには護送と凍結についてにしか書かれてないけど――あの男達が厳重に運んでいたんだもの、だからきっと」
少女は異質の空間で、星空を見上げると――
「私を殺して(満たして)くれるよね?」
満面の笑顔で、少女は言った
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