第79話 =終わって始まる物語=
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たちまち俺と和人は店内の奥へと引っ張り込まれて小さなステージに押し上げられる。あの時こいつの顔がニヤリとしたような気がしたのはやっぱ気のせいじゃなかったか…。男二人で乗るにはちょっと狭いが俺と和人でステージに乗るとBGMが止み照明が絞られる。斜め下ではマイクを持っているリズの姿も。
「えー、それでは皆さんご唱和ください!…せーっの!!!」
「「「「「キリト、リクヤ、SAOクリアおめでとーーー!!!」」」」」
叫ぶと同時にクラッカーがなり始めたりシャッターが光り始めたりと、一気に来すぎてポカンとする。だけど、それも諦めからなのか何から来るのか判らないが俺たちも笑いへと変わっていく。
「……お前の賞賛じゃないの、勇者様」
「いやいや、あの時はお前がなかったら駄目だったよ」
「そっか。なら……」
「あぁ」
互いに顔を見合わせて手を上げる。
「「ありがとな!」」
その声と共にバチンといい音でハイタッチ、その音で拍手喝采がさらに盛り上がっていった。
―――――
まさかあの後に簡単な、だがスピーチがあるとは思わず和人はテンパっていたが俺は「楽しもーぜーっ!!」と一言叫んでからカオスな宴へと突入していった。そして数時間後、カウンターに座っていた俺のうしろに人影が。
「…やつれたな、和人…」
有名度と貢献度では俺よりも和人の方が上、という理由からか男性から手荒い歓迎を受けていて疲れきった表情をした和人はよろよろとカウンターまで来ていた。
「何でお前はそんな疲れてなんだよ」
「こーいうのには慣れてるからね」
テニスの試合とかで相手の学校が強いと噂されててそこに勝ったりするとめちゃくちゃ手荒い祝福をうけるからこれくらいはたいしたことない。手荒い祝福ってのは「よくやった!」といいながら殴られたり蹴られたり…時々いじめなんじゃないかっておもうけど俺のいってた中学や高校では当たり前だったからそんな気持ちはどんどん薄れてもう受け入れれる。
「…マスター、バーボン。ロックで」
俺の隣に座った和人のオーダーに店主のエギルはロックアイスに琥珀の液体を注いだグラスを滑らせてくるがさすが常識人、バーボンなどという酒ではなく未成年も飲めるウーロン茶でした。クラインは便乗して本物を頼んでいたが…。
「ってかクラインこの後仕事は?」
「へっ、残業なんて飲まずにやってられるかってんだ。……それにしても、いいねぇー」
鼻の下を伸ばしながらいうクラインが見ている先にはアスナ、シリカ、リズ、ユカ、サチ、ユリエールさん、サーシャさん、リーファことスグら女性プレイヤー陣が勢ぞろいしている集まりが。確かに目の保養ってくらいは言えるけど、クラインがいうとなんか犯罪臭が
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