第79話 =終わって始まる物語=
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名前をいいなおされたが年下から注意されたことでむーとなって自分の席に座りなおす。俺たちもそれに続いてサチたちと同じテーブルのそばにある椅子に腰掛ける。
「…あぁ、頭使った。おなかすいた…」
「……リクヤ、なんだかおじさんくさいよ?」
「でも判らなくもないのよねー…あたしも頭痛いし…」
サチに苦笑いして言われるも俺とリズは一緒にぐでーっとなりながら同意した。丸々2年と半分、勉強はおろかペンすら握る機会はほとんどなかったから勉強が新鮮すぎてまだ慣れてない。そう考えると日本の学生ってすごいな〜と改めて感じる。
「いや、リクヤも…っていうか私たち全員日本の学生やってたわよ?」
「だから俺、今までがんばったな〜って」
「感心してますけど私たちこれからそうなるんですよ?」
「…ぐっ……」
「ま、徐々に順応してくしかないのよね〜」
リズがヨーグルトドリンクの入った紙パックをズズズッと乙女らしからぬ音を立てて飲み干す。まぁそれも皆のお姉さん的な立場にいるサチにちょっと叱られていたが。
「さて、俺も飯にするか」
「…ん、美味しいそうじゃない。私にもちょっとくれない?」
「俺好みに味付けしたから口に合うかどうか判らないけど別にいいよ」
俺が弁当を広げると早速ユカが手づかみで玉子焼きを掴んでそのまま口に入れる。しばらくもぐもぐと食べた後どうやら口にあったのかOKサインをしてくれた。
「私ももらっていいかな」
「あぁ、そんなに食べたいならどうぞ食べてくれ」
サチは掴むもの何かないか探していたがザンネンながら今日はパンで箸類はどこにもなく、仕方なく手で掴んで食べていた。
それに続いて俺も自分のおかずを食べ始める。今日はちょっと寝坊してしまい、昨日少し残ったから揚げに玉子焼き、そしてふりかけご飯というシンプルすぎる弁当だが自分で作ったというものあってやっぱり美味しい。
「おーい、リクヤー!!」
弁当を談笑しながら楽しんでいると突然後方から声がかかる。誰かと思って後ろを見てみると同じクラスで同じ部活動のにっしーこと西浜高史だった。SAOでは中層プレイヤーとして2年生活してたがテニスに関しては俺よりか上手いやつだ。
「相変わらずハーレムしてんな」
「どういう意味だよ、それは…。んで、どうしたの?」
「俺らこれからテニスしにいくけどどうするのか聞きに来た」
「お、マジで!?行く行く!」
昼休み自体この学校意外と長くて時々暇をもてあましているのでこういうお誘いは大歓迎だ。俺の返事を聞いたにっしーは言うと思ったと言わんばかりの顔をして外へと向かって行った。
「ってわけだから俺もう行くよ」
食べかけの弁当(おかずは適当に分け与えて)を
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