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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第51話 客人
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掴んでる手を離せ。それじゃあ火織に怒られた後の龍巳や白音ちゃんと同じじゃねぇか。

「それで? 話は分かったのだけれど一体何を交渉しにきたのかしら?」

「私達の依頼、いや注文は私達と堕天使の争いにお前たち悪魔が一切関わるなということ、つまり介入するなと言いに来た」

 そのゼノヴィアの言葉に部長は眉を吊り上げた。

「随分な言いようね。私達が堕天使と手を組んで聖剣を奪取したとでも?」

「本部はその可能性も考えている。上は悪魔も堕天使も信用していないからな。神側が聖剣を失えば悪魔としても嬉しいだろう? お前たちに利益がある以上、手を組んでいてもおかしくはない。特に堕天使がこの場にいる現状では特にな」

 そう言ってゼノヴィアはレイナーレにちらりと視線を向ける。

「私達の上司からの言葉を伝える。例えあなたが魔王の妹であろうと堕天使コカビエルと手を組んでいれば、私たちはあなた方も完全に消滅させる。以上だ」

 その言葉を聞いた部長は……ソファーの肘掛けを思いっきり握りこんでいた。完全にキレていらっしゃる!

「私が魔王の妹と知っているということはあなた達も相当上の方の連中と繋がっているということね。なら言わせてもらうわ。私は神の子を見張る者(グリゴリ)とは手を組まない。絶対によ。グレモリーの名にかけて魔王の顔に泥を塗るようなことは決してしないわ!」

 しかしそれを聞いたゼノヴィアは……

「ここに墮天使がいる以上、信用など出来ないな」

 その言葉を最後にお互い膠着状態になった。部長とゼノヴィアはお互いにガンを飛ばし合ってる。と、そこで……

「まあいい。こちらが伝えたかったのはそれだけだ。とにかくこちらのことにお前たちは手を出すな。そちらとしても神側と手を組んだなどと思われたくないだろう?」

「……1つ聞かせてちょうだい。あなた達は2人だけでエクスカリバーを奪還するつもり?」

「そうだ。正教会が保管している最後の1本は私とイリナが敗北した場合に備えて死守するつもりのようだ」

「堕天使幹部相手に2人だけなんて無謀だわ。死ぬつもり?」

 部長は呆れたようにして2人を見た。でもイリナとゼノヴィアはいたって真剣だった。

「そうよ」

「私もイリナと同意見だ。死にたくはないけどね」

「死ぬつもりで日本まで来たというの? 相変わらずあなた達の信仰は常軌を逸しているわ」

「あなた達悪魔には私達の信仰なんて理解できないわよ。ね? ゼノヴィア」

「まあね。それに教会はエクスカリバーを堕天使に利用されるくらいなら全て消滅させてもいいと決定したのさ。最低でも堕天使の手からエクスカリバーを失くすこと、それが私たちの任務だ。そのためなら私たちは死ぬ覚悟はできているんだ。エクス
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