第百十七話 強えな、シャオニの対戦相手
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……。
シャオニは舞台に降りると、悔しそうに口を尖らせる。
「む〜やっぱ相性悪いなぁ〜。私の髪がどんだけ硬くても、氷には効かないんだもん!」
彼女の言葉で、レリーズを覆っている物体の正体が掴めた。
氷ということは、彼女は氷の属性魔法の使い手ということだろう。
すると突然シャオニの足元から氷が競り上がって、檻(おり)のように彼女は囚(とら)われる。
「ええっ!?」
一瞬のことでシャオニは何が起こったのか理解できていなかった。
その檻を壊そうするが、ビクともしない。
「終わりにするか?」
「ま、まだだもん!」
それでも諦めない彼女を見て、微かにレリーズは溜め息を漏らす。
「なら……」
その言葉の終わりに、檻の天井からつららが作成されていく。
徐々に大きくなるつららに気づいたシャオニは身を伏せる。
だが、このままだと間違いなくつららがシャオニを貫いてしまう。
「さあ、どうする?」
自分がどうなってしまうか理解したシャオニは思わず叫んでしまう。
「あ〜もう! 私の負け! 降参するよぉ〜!」
するとつららの成長が止まり今度は雪のように檻とともに溶けていく。
「う〜悔しい〜」
恨めしそうにレリーズを見ると、彼女は静かに目を閉じる。
「まあ、少しはやるようになったな」
「…………はぁ、まだ勝てないかぁ……」
残念そうに肩を落とす彼女を見て、レリーズは踵(きびす)を返す。
そしてその場から去って行った。
第一回戦の勝者はレリーズになった。
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