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少女1人>リリカルマジカル
第三十話 少年期L
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『約束』

 当事者の間で取り決めるきまりのこと。口で言ったり、紙に書いたりすることもあるが、基本的なところは同じだろう。今、あるいは未来において実行に移すことを保証すること。人間関係を円満にするにはとても大切にしなければならないものだ。

 俺だって約束を破るような人は信用できないし、そんな人とあんまり関わりたいとも思わない。そんな風に俺も思われたくないので、俺自身も約束は守るように心がけている。不可抗力でできなかった場合は謝るし、それに破らないように頑張るぐらいはするもんだ。

 あと子どもの頃は簡単に約束とか言えたけど、大人になるとここらへんがかなりシビアになるよな。約束を使うハードルが高くなるというか。社会の目もあるし、人間性とかも問われたりとかさー。

 ……まぁでも、子どもの世界でもシビアなところはあるか。「将来お嫁さんにしてね」という恋愛フラグをたてる漫画や小説結構見たし。果たして将来は純愛かヤンデレか黒歴史か。場合によっては、子どもの時の約束ほど恐ろしいものもないのかもしれん。


 と、考えがまたふらふらしてしまったので話を戻そう。とりあえず俺は、約束は大切なものだと思っている。だから我が妹であるアリシアにも気を付けないとダメだぞ、と伝えたことがあった。それに元気な返事を返してくれた素直な妹である。

 そんな経緯もあってか、アリシアは約束したことはしっかり守ろうとする子になった。お風呂場でこけた事件以後は一度も走ることはないし、夜更かししないと決めてからは母さんを心配させないために早く眠るように心がけていた。それにえらいぞー、って褒めると嬉しそうにはにかむのだ。なにこのかわいい生き物。

 とまぁ、これはこれで良いことである。このまま真っ直ぐに育っていってほしいと思うのも当然の願いだろう。このことに問題はない。

 むしろ問題があったとすれば、それはただ俺自身がそのアリシアの真っ直ぐさを少々過小評価してしまっていたことだろう。まさか1年以上も前にぽろっと出してしまった口約束を、ここまで真摯に考えてくれるとは思ってもいなかったのだ。俺自身はすっかり忘れていたのだから。

 時間にして約2時間。アリシアはその約束を守るために俺にずっと付き合ってくれた。それに便乗した母さんも、妹と一緒になって頑張ってくれた。本当に2人が俺のためにやってくれたのはわかったんだ。だけどさ……。

「お兄ちゃん、お母さん! これなんていいんじゃないかな?」
「あら、いいわね。色合いも悪くないし、デザインもかわいらしいわ」
「でしょ。あ、でもこっちのデザインもいいなぁ。むむぅ……」
「えっと、アリシア。もう十分だと思うんだけど」
「ダメ! ぴったりのお洋服見つけてあげるって約束したもん。お兄ちゃんが私に頼むって
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