暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第52話 フラグが……泣きたいです
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神官を追い詰めたのは、ロマリア以外の国にも責任はあるとチラつかされれば強くは責められません。
加えて通貨価値の管理をしているのが、ロマリアである事がこの状況に拍車をかけました。ロマリアを弱らせ過ぎると、通貨価値の調整が利かなくなり経済的大混乱に陥ると予想されたのです。各国ともそれは避けたい事態でした。そしてそうなると、賠償に
託
(
かこつ
)
けて“通貨の管理発行権を奪取する”と言う流れが出来るの当然と言えますが、それをすると“どの国が管理するの?”と言う話になります。下手をすると、戦争の火種になりかねません。国から代表を募り共同で管理する話もありましたが、その場合は
大国
(
ガリアとゲルマニア
)
の国威で実権を掌握されかねないので、国力が弱っているアルビオン(被害国)が難色を示した事で賠償問題が激化しました。
当然賠償話は遅々として進まず、一月も経過すると事件は新たな局面を迎える事になります。
今回の騒動を起こしたのは神官ですが、当然一部の貴族派も関わっていました。そしてロマリアの情報工作と証拠捏造により、何時の間にか“アルビオンの貴族派が主犯である”とされてしまったのです。こうなると一番悪いのは“自国の貴族を御せなかったアルビオン王家”になってしまいます。更に悪い事に、賠償問題に他国を巻き込んだアルビオンの外交官が、大公家襲撃に関わった貴族派である事が止めとなりました。(本人は失踪。ロマリアで匿うことを条件に、今回の工作に手を貸したと思われるが、残念ながら証拠が一切ない)
こうなると当然の様に事件の責任は、アルビオン王家側に傾きます。残念ながらアルビオン王家に、その流れを止める力は残っていませんでした。もちろん賠償の話も流されてしまいます。
……流石としか言い様がありません。謝罪や他国を巻き込んだ賠償話は、全てこの為の時間稼ぎだったのです。あれだけのお膳立てが出来ていたのに、止めを刺す所まで持っていけませんでした。かなりのダメージ(密輸ルート壊滅・更なる発言力の低下)を与えられた事に変わりはありませんが、むしろヴィットーリオの誠意ある対応は(実状を知らない者には)高く評価される事となります。
色々と納得出来ない終わり方となりましたが、ロマリアや神官は暫く大人しくしているでしょう。ガリアの方は、下手に手を打てません。そこで私は、内に目を向ける事にしました。
と言う訳で先ずは、テファとマチルダが如何なったかについてです。
ビターシャルが回収したシャジャルの死体は、ドリュアス領にある共同墓地に埋葬する事にしました。それに立ち会うのは、テファとマチルダ、マリヴォンヌ一家、ドリュアス家に加えビターシャルとルクシャナです。
「父上。行けますか?」
「何時でも大丈夫だ」
私と父上の魔法が発
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