暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第52話 フラグが……泣きたいです
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のか分からないけど、笑顔に殺気を込めるのは止めて欲しい。
夜も更けて来た所で、先ずは1件目ね。
ギル、私、ティアの3人で、無関係の商会に忍び込む。ここで行うのはあくまで仕込みだ。従業員を魔法で眠らせ、商会長の部屋へと突入する。
「な 何者だ!!」
驚いて叫ぶ商会長。だけど従業員達は既に眠っているので、助けは来ない。そこで私達がフードを取ると、途端に商会長は青ざめた。
「え えるふ な なんで……」
今の私達はフェイスチェンジで、エルフに化けている。突然エルフが押し入ってくれば、この反応も当然だろう。
「我々の質問に答えろ。無関係なら危害は加えん。言っておくが我々に嘘は通じんぞ」
ギルが剣を突き付けながら言うと、商会長は壊れた人形の様に首を縦に振った。
「エルフの女が2人……
母娘
(
おやこ
)
が、この街に捕えられているはずだ。貴様は関わっているか?」
「し 知らない」
ギルがティアの方を見ると、彼女は頷いた。
「嘘はついておらん。その者は無関係じゃ」
ティアも精霊魔法が使えるので、エルフ達と同じ様に嘘を見破る事が出来る。万が一似たような事件があって関わっていた場合、これならややこしい事にならなくて済む。
「そうか。では、それが可能な者達に心当たりはあるか?」
「わ 分かった。先ずは……」
商会長が幾つかの商会の名前を口にする。良し。想定外の名前は出なかった。
「それで全部か?」
商会長の頭が、必要以上に上下に振られる。
「約束通り危害は加えん。だが、今は我々の侵入を知られると面倒だ。明日まで寝てもらうぞ」
ギルが目で合図すると、ティアが「眠りを導く風よ」と短く唱える。すると商会長は、意識を失い床に倒れた。
これと同じ事を3回ほど繰り返す。消費精神力が少々キツイが、問題無くやり遂げる事が出来た。
「さて、いよいよメインディッシュです」
ギルが嬉しそうに呟く。何となく思ったのだけど、このキレ方がまだ見ぬ無能王に被るのは気のせいだろうか?
そんな事を考えている内に、作戦はどんどん進んで行く。今度の商会は、麻薬や奴隷を扱っているので遠慮は必要ない。先程と同じ様に従業員を眠らせるが、商会長や幹部の首は刎ねて行く。……酷薄な笑みを浮かべながら、淡々と作業するギルが怖い。
そして捕まっていた奴隷に、わざとフードの中身を見せてから解放する。今の私達は、フェイスチェンジでエルフになっているので、騒ぎになるのは時間の問題だろう。ちなみに解放した奴隷は、後ほどマギ商会がドリュアス領への移民を勧める予定だ。解放して“はいそれまで”と言うような、無責任な事はしない。と、ギルは言っていたわ。
そこか
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