第六話 エクリプスの選択
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―にしても、まさか太陽に恨みがある者集まれ、っていう召集の一番に来たのが魔王様とは・・・・・・いやはや、本当に驚いたで」
「それを発信したのが、まさかサウザントアイズ≠フ傘下同然のコミュニティであるエクリプス≠セとは思わなかったわ。最初は罠かと思ったもの」
少年は率直な感想を、少女は皮肉を込めて言い放つ。他の二人はただ、自身の主である少女を守る為に、注意深く――それこそ穴が開くほどにこちらを観察していた。
「ま、過去の話はええやろ。とりあえず方針の最終確認といこう。こっちは当面は――表ではアンタ等を討伐する素振りを見せる。裏ではアンタ等に支援するけど――せいぜい、問題児様方には気を付けなはれ」
「・・・・・・? それってどういう――」
少女の言葉の途中で激しい風が吹き、思わず目を瞑ってしまう。
そして再び目を開けた時――そこには既に、あの糸の様に細い目をした少年は何処にも居なかった。
「マスター、俺達も明日の為に何処かで休もう。アイツの事は気になるが、今は体を休めるのが先だ」
「そうですよマスター。明日は全力でいけるように、今日はもう休みましょう」
と、そこで初めて軍服を着た男が口を開くと、それに便乗して白装束の女も言葉を放つ。
「――そうね。今日はもう休みましょう」
数秒考えて、少女もそれに賛同する。
――夕日が完全に沈み、町から太陽の光が消えた時、塔の頂上はまるでその空間だけを黒塗りしたように深い闇に覆われる。
次に、そこがまともに視認出来るようになったときには――既に、その三人はそこには居なかった。
――後日。
魔王のゲームTHE PIDE PIPER of HAMELIN≠ェ、開催された。
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