第一幕その二
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王はその顔で再び言った。
「全く以ってな」
「はい、クラリーチェ様は何かと評判の宜しくない方ですし」
「こう言っては何ですが」
パンタローネも道化師もよく見れば困惑しきった顔になっていた。そうしてその顔で話すのだった。
「意地がお悪いですし」
「それに野心も強い方ですので」
「おまけに浪費家で浮気者だ」
王も彼女のことはよく知っているのだった。
「あの者を王にすれば大変なことになる」
「私もそう思います」
「ですから」
「どうすればよいかのう」
王は悩み苦しむ顔で呟いた。
「ここは」
「そうですな。ここは」
王に応えてパンタローネが言うのだった。
「祭を開きましょう」
「祭をか」
「そうです。如何でしょうか」
再び王に対して言うのだった。
「それでは」
「祭りか」
祭と聞いて少し考える顔になる王だった。そうしてそのうえで話すのであった。
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