暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン ―亜流の剣士―
Episode2 分岐点
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子の悲惨な生活が分かったところで、俺はなるべく明るくアカリに提案した。

「じゃ、街に戻ろっか!」
「えっ!…で、でも」


当然驚いたような反応を示すアカリ。そんなアカリの頭をワサワサッと撫でた。

「大丈夫だよ、俺もついてるから。迷宮区の外でソイツが待ってるなら、俺が話をつけてやるよ。このままじゃアカリも辛いだろ?」
「はい…あ、あの」
「ん、どうした?」
「えっと…もっと、優しく撫でて欲しいです……」
「あー、はいはい」

要求されたように撫でると、くすぐったそうに笑ったあと先にアカリが立ち上がった。

「ありがとうございますっ!じゃあ行きましょう!」
「…あぁ、行こっか」

すっかり元気になった(もしくは空元気)のアカリに手を引かれながら、俺も迷宮区の出口へ歩き出した。



…この時に少しでも考えていれば良かったんだ。八層分もの長い間、アカリをひたすらに追い掛け続けていた相手と本当に和解の話し合いができるのかどうかを。……少なくともこの時点で俺の人生は大きく分岐したんだ。
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