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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第5話 決戦直前
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御子神・東方不敗≫
彼らは、もう俺にとってかけがえのない存在。
出会い……信頼と言うものは時間じゃない。
心だって事を改めて教わった。
人、あらざるものにだ……。
そう僅かな期間だったが、荒んでいた俺の心に入ってきているのだ。
十分すぎるほどに。
かつて……失う辛さをいやと言うほど……味わった事がある……。
だからこそ……。
不安が頭をよぎっていった。
(また……失ってしまうかもしれないのか……?)
ジャックはその不安感が幾らしても振り払えなかった。
「嘆いていても…始まらんな。ヤツの姿……あの≪姿≫とかけ離れているが もうやるしかあるまい。」
御子神の一言から始まった。
『そうだな……。化物の衣を纏っている。もう、意識も無いだろう。いや、意思は残っているか。人間を全て殺そうと言う意思だけが……。やるしかないだろ!これ以上はやらせはしない!!絶対に……!』
ジャックも意を決し、静かにそして、大きく闘志をみなぎらせる。
「もちろんね。まずは 出来るだけ広い場所に誘導しないと。少しでも犠牲者を出さないように……。」
アカーシャも同様だった。
皆で……皆一緒に帰るために!
「うむ。」
「ああ。」
『OKだ……。』
4人は頷きあう。
そして、臨戦態勢に入った。
目の前にいるのは、世界を…
人間の世界を飲み込もうとする怪物。
臆していれば…殺られるということは、誰もが感じている。
アカーシャは自然と皆声に、余分な力が入っていると感じた。
「皆…」
だから、臨戦態勢に入った彼らに呼び掛ける。
そして、全員の視線が彼女に向く…
「約束…よ?絶対。だれ一人欠けることのなく…みんなで帰るって。…約束して。」
そう言った表情は真剣そのものだ。
「ふ…もちろんだ。ここで終わるつもりはない。…私は学園を作らねばならんしな…」
御子神は…そう言ってうなずく。
「わしは、中国にファミリーがおるしのぉ… いきなり首領がいなくなっては、立場がないじゃろう?」
不敗も同様だった。
『…もちろんだ。もう…失うのは御免だ。もちろん…それはアカーシャも一緒だからな?』
ジャックは、アカーシャにそういって笑いかける…
「皆… うん。もちろんよ。未来のために…ここにいるんだもの。…私たちの未来も…そこに含まれているんだから…」
アカーシャは、満足していた。
満足できる回答だったからだ。
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