暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第6話 ログアウトできません
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 それはクラインは、ログアウトをしようとウインドウを開いた時だった。
 
 そこに、その項目に有る筈のモノが無い。何度か確認するが、有る筈のものがないのだ。

「あれ……?ログアウトボタンがねぇ……」

 そう異常、それはクラインのその言葉から発覚し、始まった。

「無い? そんな訳無いだろ? よく見てみろよ」

 キリトにそういわれ、クラインは再び確認するが。首を横に振った。一度、ウインドウを消し もう一度出して確認しても無いのだ。

「ん……やっぱ、何処にもねーよ」

 リュウキは、クラインが初心者だから、探せないのか?と一瞬思った。だが、文字さえ、簡易的な英語だが、読むことが出来るのなら、探せないわけは無い。

「……メインメニューの一番下に無いのか?」

 リュウキは、クラインにそう言いつつも自分の目で確認をする。指を振り、メインメニューを呼び出して確認するが。そのメニューには ≪Option≫と≪Help≫その二項目だけだった。

 本来、その一番下に有る筈のものがなかったのだ。

「………確かに無いな」

 リュウキもそう答えた。自分の目で確認したのだ。βテストの際にも何度も確認をした筈の項目だ。そして、別のオプションメニューの中にあるのか? と何度か探ったがそれでも見つける事が出来なかった。

「本当か? ………本当だ無いな」

 キリトもリュウキに続いてウインドウ内を確認するが、リュウキやクラインの言うとおり、ログアウトの項目が無かった。

「まっ!今日が正式サービス初日だからな、こんなバグもあるだろう。今頃運営は半泣きだろうな」

 クラインはそう楽観的に言うけど。明らかに致命的なミスだろうと思える。致命的であり、……初歩的なミス。それも、βテストから、追加する項目ならまだしも、だ。

「あの男がそんな初歩的なミスを見逃す……か? ありえないと思うが」

 クラインの言葉を聞いてリュウキの頭は疑問でいっぱいだった。このSAOを作った茅場晶彦の事はよく知っているつもりだ。

 彼の仕事の能力は完璧に近い。

 技術は勿論、仕事に打ち込む姿勢も、その全てが最高水準だった。だからこそ、リュウキは、あの男と再び共に仕事をしたいとまで言ったのだ。

「ん? 何か言ったか?」

 キリトは、リュウキの呟きを聞いてなかったようだ。少し耳に届いた程度だったようだが、別に言う必要もないとリュウキは判断する。

「いや……なんでもない。それより、クライン。お前は楽観的に構えててもいいのか?」

 リュウキはクラインにそう聞く。さっきクラインが言っていたログアウトをする理由についてだ。

「あん?どう言うこった?」

 どうやら、クラインはリュウキが言って
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