暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第6話 ログアウトできません
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いる意味がわからないようだ。少しため息をして、リュウキはウインドウに表示されている現在時刻を指差す。
「……時刻を見てみろ。今17:25だ。確か、後5分だろ? 出前が届くのは」
リュウキの言葉を訊いて、クラインは数秒……固まった。2度、3度と時刻を見直し、そして叫ぶ。
「あっ……ああああああああ!!!! オレのっ! オレのっ! テリマヨピザとジンジャーエールが!!!!」
クラインは、リュウキの言葉を聞いて、漸く理解した様だ。夕食を頼んでいる時間帯が刻一刻と近づいている事態。そして、自分は起きる事が出来ないから、出前を受け取る事が出来ない。その事実を悟ってクラインは絶叫をしたようだ。
「はぁ……さっさとGMコールしろよ」
キリトはそう言う。こんなトラブル発生の時の為の措置は勿論ある。その一つが、≪Help≫の項目にある≪GM≫だ。
「はぁ……そんなもんとっくに試したさ。でも全然反応が無いんだよ。他にログアウト方法は無いのか?」
「ん……無い」
キリトはリュウキの問いに答えた。この世界からログアウトするには、プレイヤー自身にはその方法しかないからだ。
「……これは、明らかにおかしいな」
リュウキは、クラインの言葉が正しいかどうかを確認する為にGMコールを試した。だが、それの反応は全く無い。『暫くお待ちください』と言った反応すら無いのだ。
そのことの異常さが、深刻さがわかった。
「どう言う事だ?」
「《プログラムのバグ》=《顧客の信用を失う》も動議だ。システム的バグ1つで信頼は地に落ちることだって少なからずある。……それが、この手のバグだったら致命的だ。 一度インして、そしてログアウトできないんだぞ? そんなバグが見つかったと、少なくとも1万人に知られたわけだ。そんなゲーム……今後誰がやってみたいと思う? ゲームをプレイしていて、止める事が出来ない。……現実に戻る事が出来ないんだぞ?」
リュウキはそう2人に聞いた。仮にクライン同様に現実世界で用事等があった場合、帰れなかったら、その状況次第では ユーザーからの反発をかなり買う事だろう。
……そして、リュウキのその問いに2人の顔が曇る。
クラインは、どうにかしてログアウトしようと色々唱えたりしてるが、無駄だ。マニュアルの中にも緊急切断システムは無かった。
「……そして、GMは対応の初歩中の初歩を怠っている」
「そりゃなんだい?」
クラインはリュウキの言葉に首を傾げた。
「……初期の対応として、まずは一斉アナウンスをして 全プレイヤーの強制ログアウト措置を取る。そして、システムをオールチェックだ。運営側が何度かテストをし、且つバグを可能な限り潰してから 改めて謝罪を行う。……そうだろう?」
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