暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス 〜天才は天災を呼ぶ〜
第12話
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」ボソッ
「……それも狙いですけどね」ボソボソ
「……くッ、卑怯な」ボソボソボソ

 なんだか織斑先生が顔をゆがめ出しました。 あのやり取りに何があったのでしょうか?

「それと織斑先生。 展開の時間は、きあっちゃんが2.48秒。 一夏が1.55秒です。 訂正をお願いします」
「はぁ……、そんな細かいことは気にするな。 大体あってればいいんだ」
「きあっちゃんはいいですが、一夏の方は見過ごせません。 四捨五入すれば1.6秒になるんですよ!!」
「だから細かいといってるだろう!! もういい、お前たち、武装を展開しろ!!」

 なんだか言いあいが起きてるけど大丈夫かな? それより、『きあっちゃん』って私のこと!? 初めて言われたあだ名だよ!! まぁ、友永さんに言われたと思うとちょっとうれしい気も……。

 その後、何とか武装を展開し、評価を受けた私。 その評価も「まぁ、こんなもんだろう」って、どっちつかずだった。

「オルコットは射撃武器の展開速度はまずまずといったところだな。 構えも修正してきているようだな。 前の戦闘の時に思い知ったか?」
「はい、今までの横に展開しているやり方では戦場では間に合いませんわ……」
「ふむ、なら近接戦闘武器をだせ」

 セシリアさんも厳しい評価を受けているみたい。 代表候補生と言っても私と同い年だし、織斑先生みたいな本物の代表の人から見たら同じぐらいなんだね。

「ふむ、近接戦闘武器の展開には少し手間取るようだな。 まぁ、名前を呼んで武装展開なんて初歩的なことをやらなくてよくなっただけ、前の試合は有意義なものだっただろう?」
「ええ、そうですわね。 その点は風音さんに感謝いたしませんと」

 あ、近接戦闘武器もちゃんと展開できるように訓練していたみたい。 前の試合の時は武装名を呼んで展開していたから、直したみたい。 武装名を呼んでの展開は初歩の初歩だからね。 代表候補生としては恥ずかしいと思うよ。 それにしてもすごいね。 しっかり自分の弱点を修正していくって。

 そのあとも、一通りの訓練を行っていく。 私も【神代】の扱いにだんだん慣れてきていた。 そんな時、

「よし、お前たち。 ちょっと飛んでみろ」

 織斑先生からその言葉が投げかけられた。

「……え!?」

 その瞬間、友永さんが驚いたような声をだした。 何かおかしいところがあっただろうか?

「……なんだ? 友永」
「いや、織斑先生がカツアゲとか……」
「……何の話をしている?」
「え? だって飛んでみろって……」

 漫画などで不良がカツアゲするときの常套句のことだろう。 あれってお札しか持ってないとならないよね、どうするんだろう? それと、鍵とかでも音とかなると思うんだけ
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