暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第3話 リンク・スタート
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のであれば、さっき言ったとおり打ち込んでくれる。

 そして、今まで自分との約束を違えた事は一度も無い。それだけ、信頼してくれているのだから。

「……ふぅ、参りました。わかりました。後の事はこの爺やにお任せください」

 軽く笑うと、少年にそう答えた。それを聞いた少年は、ぱぁっ、とまるで擬音が伝わってくるかの様に笑顔に変えて。

「ッ!! ほんとにありがとう!爺やっ!」

 今日一日で最高の笑顔。歳相応の最高の笑顔を自分に見せてくれた。

 彼にとって 本当に、これ以上の無い誉れだった。








 そして、その一時間後。


「10……9……8……」


 少年はカウントを行っていた。なぜなら今の時刻は ――10月31日 PM12:59:52――

 サービスが開始される十秒前のカウント。

 その姿は、まるで≪新年明けましておめでとう≫を言う、新年のカウントダウンの様な勢いだろうか。そして、身を乗り出すかのようにし、表情も一気にこわばらせる。

「3……2ッ!」

 身体を揺らせている。……興奮が全く抑えきれない。火照っているかの様に身体の芯が熱い。

「1ッ!!」

『ピーーーーーーー お待たせしました。SAOサービス開始でございます。リュウキ様 心ゆくまで……お楽しみください』

 カウントダウンが終わった直後、予め仕掛けていた音声入りタイマーが作動した。それは、彼が片手間で創った高性能のタイマーであり、時刻は0.00001秒でもずれは無い。音声も機械的なものじゃなく人間に近しいもので、その為だけにAIも作った。そのAIは、時間を告げるだけじゃなく、万が一、体に異常等があれば、すぐさま爺やのモバイルにも伝わるようにリンクもつけてあ。

 それだけの準備もしている事を爺やに伝えたら更に呆れられてしまった。けれど、とても安心したとの事。

「じゃあ!爺や!後の事……よろしくね」

 少年は、振り返ると笑顔でそう告げる。

「お任せください。また、帰ってきたらお教えください。思い出を……。」
「うん!行ってきます」

 そう言い≪ナーヴギア≫を頭に装着した。そして、ベッドに横になり、あの言葉を言う。

 自分を異世界へと誘ってくれる魔法の言葉を。


「リンク・スタート!」


 その言葉と同時に、瞼を閉じて真っ黒になっていた目の前の空間が変わった。真っ白な世界が広がり、そして様々な色が出現した。


 そして、設定画面が表示される。まず初めの五感チェックが行われるのだ。



□     □     □     □     □     □     □


Touch……OK

sight……OK

H
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