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lost music
1話
1話 リンネ 3
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、そのままヘッドロックへと移行され、ギリギリと締め付けられる。

「痛い痛い痛い!なんで俺が技をかけられないといけないんだよ。」

「朝っぱら当てつけるようにイチャイチャしてるほうが悪いんだよ。学校内では授業に励め、放課後なら何してようと構わん。それこそまぐわってようが私は何も言わん。」

「ま、まぐわっ?!せ、先生何言ってるんですか!」

「ん?アルファベット3文字で言ったほうがお前らにとっては良かったか?言葉一つで興奮の度合いも変わるしな。」
ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる望ちゃんと、ゆでダコのように顔を真っ赤にした柚子葉。ある意味いつもの光景である。

「ごめんなさい隆明君、先に行くね!」

顔を隠しながら猛スピードで坂を駆け上っていく柚子葉。普段のおっとりした態度からは想像出来ない程の運動神経だ。

「三間坂先生、こうなることを予想してからかったでしょ?何か用ですか?」

「よく分かったな。1時間目は欠席にしといたからついてこい。」

ヘッドロックを解くと、銜え煙草で校舎へと引き返す望ちゃんの後を追いかける。

2階にある保健室へと入ると、俺に椅子に座る様に促した。

「用というか話だな。お前最近“能力“を使ってるか?」

「……またその話ですか。」
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