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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
第5箱 「2歳児にはちょっときついよぉ………。」
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だかは手を上げ先生たちのほうへ向かった。




いろいろと注意を受けていたが彼らと遊んでいたと説明し、

とりあえず医者達は納得した。

如何に|異常性(アブノーマル)があっても子供……。

遊びたいと言う気持ちは止められないだろう。

めだかは最後にもう一度世話になった劉一と善吉に礼を言おうと振り向くと………。




「………ッ!!!あれは………。」



めだかは驚愕した。

その表情は初めて見る顔だった。

オセロゲームのボードを遠くから見てみると。

それは……その配置はある模様になっていた。

近くにいたから気付かなかったのだろう。

それに白熱していた事もあるだろう。

それは……。



「ははは…… オセロでパンダを作っていたのかい?」

「ふふふ…… かわいいわね!」



普段のめだかと違って、子どもらしいめだかを見てその場にいた大人たちは微笑んでいた。

そうオセロ盤を遠くから見てみると一目瞭然だ。

模様がパンダのようになっていた。

めだかはというと……

「誘導されてたのだな……。それに私は全く気付いてなかったのか……。」

そう呟いていた。

そして、部屋の方を振り向いてみると。

善吉が眠っている劉一為1人片付けをしていた。

そして目があう。

劉一はめだかちゃんの目をしっかりと見据えて……。





“ニコッ………”





笑顔でめだかを見つめた。

どうやらこの勝負の意図をめだかが理解したことに気付いたようだ。

その証拠にオセロ盤だけは片付けてなかった。




「ふふふ………劉一……か。 面白い…… やはり。」




めだかも笑った。

不思議と悔しさとかは全くなかった。

めだかは………超えるべき男が現れた事に純粋に喜んでいた。

単純なオセロゲームに過ぎないと傍からはそう思うかもしれない。

しかしそんな単純な遊びであっても、自分より上にいる者などにあったことは無い。

そう……、これまでは大人でさえそんな人に合ってなどはいなかったからだ。

自分より上の男が現れるなど………。

心踊らないわけが無い。




それに私に「生きる意味」を教えてくれた善吉。




自分にとって かけがえのない者達との出会い。




「これからも楽しみにしておるぞ。 劉一!それに善吉もな!」




そう言って託児室から出て行った。




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