第一幕その四
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れがどうしたのじゃ?」
「御前は僕にあれは雄と雌だと言ったな」
「その通りじゃ」
このことは記憶にあったのですぐに答えられた。
「そんなことか」
「そんなことかじゃない」
ジークフリートは食べながらさらに言う。
「とても愛し合いお互いに離れない。巣を作ってその中で卵を抱いている」
「それが営みじゃよ」
「じきに雛は羽根をはばたかせて飛び立つ」
ジークフリートはさらに言う。
「つがいの小鳥達は一生懸命雛を育てる。それは鹿も同じだった」
「全ての動物じゃがな」
「そうだ。狐や狼も同じだ」
彼等もだというのだ。
「雄は餌を巣に運んで雌は子供に乳を飲ませる」
「それがどうしたのじゃ」
「僕はそこでわかったんだ」
ジークフリートのその声が強いものになった。
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