生命の碑
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と言ったか?」
「さっぱりわからん」
二人ともとてもどんかんなようだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ようやく生命の碑の前に着いたかと思うとそうではなく、ゲツガとフブキは道の真ん中に座らせられて説教を受けていた。
「なんで私が二十分も待たなきゃいけなかったの?」
「いや、姉さんの……いて」
ゲツガはフブキを横から小突いて視線を向けさせる。そして、アイコンタクトをとって見る。
(これ以上は何も言うな。また、やられるぞ)
(ん、これ以上言ったらやられる?……)
どうやらフブキはアイコンタクトの意図に気付いたらしく黙ってくれた。これで一安心だがさすがにこの状態は目を引きすぎるため、ゲツガは最終手段をとる。
「悪いと思ってる。久しぶりだったから迷っちゃったんだって。本当に悪いと思ってるから。ちょっと生命の碑を見終わったら現実と同じアイス作ってやるから」
「嘘、ほんと!?」
メルムはアイスと聞いて反応を見せた。この世界でもアイスはあるが氷を削ったものや氷単体のことをさすのだが、少し手間さえ加えればれっきとしたアイスを作れる。
「おまえ、そんなのも作れたのか」
フブキは感心したようにゲツガを見る。メルムは早くアイスが食べたいがために走って生命の碑がある、中央に向かった。
「早く、二人とも!!」
正座から素早く立ち上がった二人は顔を見合わせて走り始めた。
「ふー、何とか助かったな」
「まあ、とりあえず、メルムの機嫌は損なわないようにしないと本当に死んじまいそうになるからな。お前の一件でそれはもうわかっている」
「そうだよな〜、俺は何か悪いことをしてるのかよく分からないけど」
「まったくだ。とにかく、急ごうぜ」
「ああ」
フブキは走る。しかし、ゲツガは足が遅いため遅れる形でフブキたちの後を追う。そしてようやく、生命の碑の前に到着する。
「ようやくついたね。えっと、ゲツガだから、G……Gの何段目かな?」
「そんなのは探すしかないだろ。えっと、ガイ、ガス……」
二人は一人一人の名前を呟きながらGの列を一つ一つ見ていく。そして一分ぐらいして見終わったのか、ゲツガを見る。
「確かにお前の名前はないな。一応横線に入ってるものも見たけどお前の名前はなかった」
「っていうことはこれでゲツガは本当に別の世界から来たことが証明されたのね」
「まあ、そういうことになるな。つうことは次の目的がチケットに書かれてるの忘れてたな……なんて書いてあるんだ?」
ポケットからチケットを取り出して目的を確認する。やはり氷の剣士に会うという目的が消えており新しい目的が出ている。
「えっと、生命の
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