第78話 =ラストバトル=
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うか何でここにいるんだよ」
「もちろん、復讐するためさぁ……まったく酷いことしてくれるもんだよ…。手の先がまだないみたいだよ」
そういえば手刀だけど思い切りぶった切ったな…。確かにそのところだけを聞くと両腕が無くなった痛みがそのまま残ってるからまだ痛みは残ってるとは思うが…。
「そっちが先にやってきたからそれってただの逆ギレじゃない?…もう終わったんだからさっさと自首したほうが身のためだと思うけど…」
「ふーん…そんなの関係ないね。僕を裁くものなどこの世には存在しないんだよぉ…須郷さん、いや須郷もですらも実験には成功していなかった。だが僕は違う、成功させたんだ…だからその膨大なデータを持ってすれば海外へ行くのは簡単だ…というよりすでに声はかかっているからねぇ…。向こうがかくまってくれるさ」
人を殺しかけておいて海外逃亡だのなんだの、平然と言える人なんか俺全然知らないからどうやったらそんな考えまでたどり着くのか小一時間問い詰めたいところだけどそんな事をしてたらあのナイフの餌食だろう。
「とりあえず、邪魔してくれた君は殺すけどね」
とつとつと呟くと小さな動きで歩み寄ってくると無造作にナイフを突き出してくる。
「っ!」
それを避けるため地を蹴るが転びそうになるので体を強引に捻って肩から落ちることで前回り受身をして距離をとる。武道なんて堅っ苦しくてそんなにやる気も起きなかったけどこんなところで出てくるなんて祖父ちゃん様様だな…。ただ空手とかと違ってこの拳法って自分から攻撃する方法が全然無いんだよな、などと考えているとさらに振り下ろしてくる。
「…危なっ……」
「おい、避けるなよ屑が」
「…いや、死にたくないからさ。避けるよ普通……」
こんな会話をしている間にも腕からは血が滴り落ちている。地面に落ちている血の水滴の量を見ると結構深い傷らしくちょっとやばい気もするが、コイツをどうにかしないと止血も出来ないからどうしようもない。手以外は元気なのか一心不乱にナイフを振り回してくる。
「……え?」
余計な怪我を増やしたくないので刺激しないようにナイフを避けていると突然布を裂かれ、さらにうしろで重いものが落ちる音がして振り向くとそこにはベルトが無残に斬られたラケットバッグが。
「さっさと君を殺してあの成功例を連れ出さなきゃいけないんだ。結城悠香…いやあんな実験動物ほどの反応を持つやつもいないから…完全に僕の人形にし、さらに研究するためにねぇ…。だからさくっと殺られちゃってよ」
廣田の突然の言葉を聞いて…というよりユカをモルモットと言った時点で沸々と『こいつを許さない』という意思ではなくただ単にこの男を『殺したい』という願望がどんどん出てくる。さらには悠香の兄で明
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