暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第六幕 「二振りの剣」
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扱う機体ではない。箒は頭を抱え、僕も正直ドン引きしている。

「・・・本当はね?今より更に燃費の悪い機体になる予定だったんだよ?」
「「「えっ」」」


〜おととい〜

――束。例の“白式”は完成したのか?
――うん!あとは最終調整を残すのみだよ〜♪
――どれどれ・・・って何じゃこの三角定規の先っちょより尖った性能!?ほぼ欠陥機じゃねぇか!!
――え〜そんなことないよ!だって一撃で勝負決めれるだけの機体性能あるし・・・
――使い手は一夏君だぞ!?素人の彼にいきなりこんな極端な・・・ああもうっ!設計図貸せ!!今から改良する!!
――わ〜い!久しぶりにチカくんのIS講座が始まるね!
――開発したのお前なのに何で俺が講座開くんだよ!?


〜そして今〜

「2日間徹夜で徹底的にエネルギーの効率化を図って配列組み直して、懐に入るための肝であるスラスターを増設、性能底上げしながら使いやすいように調整し直し、それでも燃費が悪すぎるから刃の構造自体を変えて燃費を抑えた雪片参型を一から打ち直して、ついでに弐型もいろいろ改良し・・・それでもこいつは欠陥機手前なんだ。零落白夜の分散エネルギーを収束するよう改良して燃費を基の85%まで削減して、それでも・・・すまんなぁ一夏君。私がもっと早く駆けつけていれば・・・すまんなぁ」
「い、いえ!それだけやってもらったら十分ですって!」
「もうやめるんだチカ、自分を責めるな。お前は頑張ったよ・・・」

ガチ泣きしそうなチカさんの背を優しくさする織斑先生。同じ友人(へんじん)を持つが故のシンパシーなのだろうか。なるほど、それだけ改良したから名前が“白式「改」”なのか。一から作ったはずの専用機に何故そんな名前がと思っていたが、謎が一つ解けた。しかしそれだけの作業を2日でやってのけたとは・・・あの天才篠ノ之束の協力者は伊達ではないということか。

「織斑君!もう時間いっぱいです!カタパルトに乗ってください!」
「一夏!最後まで諦めるなよ!」
「お前の底力を見せてやれ!」
「・・・やるなら全力で当たって来い」

「みんな・・・ありがとう!俺、行ってくるよ!」

今の俺には一夏を応援することしかできない。俺と箒と織斑先生の激励に笑顔で応えた一夏は、飛び立っていった。



 = = =



アリーナ上空に佇む二つの影。セシリア・オルコット操る“ブルー・ティアーズ”と織斑一夏操る“白式改”である。

「・・・来ましたわね。レディを待たせるのは感心しませんわよ?」
「生憎おめかしに時間がかかってね?」
「余裕があるようで結構ですわ」

互いに軽口をたたくが、二人の目が湛える意思はただ一つ。すなわち、勝つことのみ。
場を包む緊張感が会場にも伝わったのか、先ほどま
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