ラブレター………?
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「ふわぁあぁ……眠い……」
大きな欠伸をしながらいつもどおり時間ギリギリに校門をくぐる蓮。学園都市製の小さく畳めるスケボーを鞄にしまい、昇降口に入っていく。昨日はシステムスキャンをして、レベル5の第3位‘超電磁砲’《レールガン》の御坂美琴と会って、銀行強盗に巻き込まれてと大騒ぎの1日だったため少々疲れが溜まっていて全身からダルいオーラを放っている。
「今日の授業堪えきれる気がしない……ん?」
ため息をつきながら自分の下駄箱をあけると、そこにはなにか封筒が。
(まさかラブレター……!!……ってただの茶封筒だしそんなわけないか。)
一瞬ついに自分にも春がきたかと期待する蓮だがすぐにその可能性を否定する。
「でも、それなら一体……?」
疑問に思いながら封筒を手に取り、少しの間考えるがチャイムが蓮の意識を引き戻す。
「うわっ、ヤバイっ!」
とりあえず封筒を鞄にしまった蓮は遅刻扱いされないように教室まで走り始めた。
「じゃあ朝のホームルームは終わり。次の時間の準備しとくように。」
「…………」
朝のホームルームが終わり、担任の大圄が教室から出ていく。その瞬間に蓮は机に突っ伏した。
「神谷、大丈夫?」
「……大丈夫じゃない……眠い……」
隣の席から心配そうに訊いてくる佐天に大きな欠伸で返す蓮。
「朝からどんだけ大きい欠伸してんのよ……って言ってもあたしも疲れてるけどさ。ふわぁあぁ……」
「昨日いろいろあったからなぁ……ふわぁあぁ……」
「まだ朝のホームルーム終わったばかりなのに……今日1日もつんですか?」
もう1度大きな欠伸をする蓮と佐天の2人を見ながら初春は苦笑いする。
「分かんない……頑張るけど。」
「うん……。あ、そういえば、神谷。今日いつにもましてギリギリだったけどなんかあったの?」
「ああ、それなら……」
佐天に訊かれて答えようとした蓮の言葉が途切れる。その理由は
(いや、ないとは思うよ?たぶん絶対ない。でももし、万が一これがラブレターだったら……?言うわけにはいかない!)
そんなことを考えたからだった。学園都市に7人しかいないレベル5の1人とはいえ、蓮も結局は男子中学生。期待してしまうのは仕方のないことだろう。
「神谷さん?」
「え?あ、ああ、それなら下駄箱の所で先生に捕まっちゃってさ。」
「へぇ〜、そうだったんですか。大変だったんですね。」
「う、うん、めっちゃ大変だった。」
(初春は信じてくれたけど佐天は絶対信じてない!視線が痛いんですけど!!)
蓮の咄嗟の言い訳を初春は純粋に信じたのだが、佐天は全く信じていないのだろう。蓮をジト目で見ている。
「ねえ、神谷。その話ってホント……」
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