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【完結】剣製の魔法少女戦記
第四章 空白期編
第百四話      『ファーストキスの話』
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そうだね。気持ちはもう伝わっているんだから後は行動あるのみだよ、シホ」
「なのはにフェイトまで…!」

どんどん追い詰められていくシホちゃん。
なのはちゃん達も最近あまり進展がなかった私達に結構焦らされていたらしいみたい。
実にいい笑顔である。
それでみんな敵になってしまったこの状況ではやてちゃんが私に話しかけてくる。

「(それじゃすずかちゃん。私達ができるのはここまでや。後はもうドカン!と気持ちをぶつけていきな?)」

そう小声で言われて私も退路がないことを再確認して、そして、

「あ、あのね、シホちゃん…」
「…すずか、あなたは私の味方よね…?」

シホちゃんの涙目状態に止めを刺すようで心が痛むけど、でも私もシホちゃんとキスをしたい…!
だから思い切って言ってみる。

「わ、私もシホちゃんとキスをしたいな…?」

私がそう言った瞬間、みんなが「おー!」とどよめく。
シホちゃんも爆発したかのように顔を思いっきり赤くさせて耳まで真っ赤にさせて、視線を彷徨わせてゴニョゴニョと幾度か言葉を零しながらも、

「…そ、そう。でもすずか。それじゃ今日の放課後まで待って…。私も心の準備をしたいから…」
「うん。待ってるね。シホちゃん…!」

私も嬉しくなって笑顔でそう答える。
それでシホちゃんもそれっきり無言になってしまった。

それから学校に到着して自分達のクラスに向かう。
二年生ではシホちゃんと一緒のクラスになれたけど他はばらけちゃったんだよね。
でも体育の合同授業や休み時間、お昼の時は一緒になれるから別に気にしないかな。
私はシホちゃんと一緒のクラスになれただけで嬉しいし。
でも今日は朝からあんな話になっちゃったからシホちゃんは私とあまり目を合わせようとしない。
きっと色々と考えてくれているんだろうな。
放課後が楽しみだね。
そんな事を今日一日は考えているのだった。


◆◇―――――――――◇◆


Side シホ・E・S・高町


すずかから「キスをしたい」と言われてしまい私はみんなにも見捨てられてしまったのである意味色々と考えてしまう。
すずかとも今日はなかなか顔を合わすことができずに考え事をすることしばしば。
休み時間やお昼休みになっても話しかけることができずに他の女子からも心配されること度々。
授業も一応聞いてはいるが今日は頭に入ってこないこと何度も。
はぁ〜…情けないぞ、シホ・E・S・高町! もとは男子だったんだから好きな子の告白事にはちゃんと答えてあげないといけないわよ!?
男がすたるわよ。もう男じゃないけど…。
…なに、一人ツッコミをしているんだか。
そうね、もう私もすずかのことが好きなのよね。
今更すずかに初めて告白された時の気持ちを思い出
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