第二十八話 ご開帳その五
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「だからね」
「それでなのね」
「だからそれがどうしたとも思うけれど」
それと共にだというのだ。
「私まだ高校一年だからね」
「お誕生日はまだだけれどね」
「十五よ、十五でおばさん臭いっていうのは」
どうしてもだと、苦笑いで言うことだった。
「やっぱりね」
「あまりいい気持ちはしないのね」
「あと十五年、いや二十年?」
それだけ歳月が経てばだというのだ。
「言われてもいいけれどね」
「その時になったら私達どうなってるかしら」
「太ってるとかお皺があるとか」
「そうなるのね」
「男の人だったら禿げるとか」
三十五になればそうした者も出て来る、早ければ二十代前半で来る。
「そうなるからね」
「ああ、男の人はそうなるわよね」
「三十五になればね」
「くる人多いわよね」
「それでね」
悪夢はそれからだ。
「もう一気にってね」
「なるわよね」
「ほら、ベイスターズの監督だった山下さん」
「あの人見事によね」
「もう三十代前半できてたらしいのよ」
何がきていたかは言うまでもない。
「それでね、今はね」
「一本もないわよね」
「日本人はましらしいけれどドイツ人とかはね」
何故かここで国が特定される。
「凄いみたいよ」
「髪の毛が、よね」
「そう、結構多いらしいのよ」
「そうなの」
「だって。あそこ肉食じゃない」
聖花がドイツ人について話すのはそこからだった。
「ソーセージにベーコンでしょ」
「まずはソーセージよね」
「ハンバーグは実際にはドイツじゃないらしいけれど他にはアイスバインがあって」
豚の脛肉の塩茹でだ、ドイツではポピュラーな料理の一つだ。
「他にも豚肉一杯食べるから」
「お肉ねえ」
「内蔵も食べるしね」
コレステロールが高い。
「それでバターもよく使うし」
「あっ、バターね」
「しかもそれに加えてね」
「ビールね」
愛実は聖花が言う前に言った。
「それよね」
「そう、ドイツっていったら何といってもね」
「アルコールって結構髪の毛に悪いらしいけれど」
「しかも朝食欲がないと日本だとお茶漬けよね」
「ええ、私もよく食べるわ」
食欲がない時はというのだ。
「それはね」
「私もね。紅茶はかけないけれどね」
これは論外だった、お茶漬けは紅茶ではなく日本茶に限る。
「日本だとそれよね」
「ええ、それかお味噌汁か」
これだけでも食欲がない時は充分に朝食になる、味噌汁は偉大だ。
「そういうのよね」
「けれどドイツではなのね」
「そう、ビールの中に生卵を入れて飲むのよ」
「痛風になるでしょ、それだと」
「そう、ジャガイモ料理にもやっぱりバターをたっぷり使うし」
そもそもそのままではまずいというので茹でたジャガイ
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