第4話
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Side 一誠
「いやー、リアスの『女王』が淹れてくれたお茶は美味いな」
「痛み入りますわ」
朱乃さんはニコニコしているが「あらあら」や「うふふ」がない。ちょっと怖いんですけど。怒っていらっしゃいますか?
ソファに座る部長。その隣に座り軽々しく部長の肩を抱くライザー。俺たち下僕は二人の上級悪魔から離れて、二人の様子を見守るしかなかった。
「それにしても、渚の奴遅いな」
「言われてみれば、ナギ来ていないね。アレのせいで忘れてたよ」
木場・・・・・・上級悪魔をアレ扱いして大丈夫なのか?
「・・・・・・・・・確かに遅いですね」
「きっとそのうち、来てくれますわ。うふふ、早く来てくれないかしら?」
朱乃さんは渚が待ち遠しいらしい。あいつ、いつの間に朱乃さんと仲良くなったんだ? 羨ましいぜ! ちくしょうっ!
「いい加減にしてちょうだい!」
激高した部長の声が部室に響き渡った。視線を向けると、部長はソファから立ち上がりライザーを睨んでいる。ライザーの方は相変わらずのにやけた顔だが。
「ライザー! 以前にも言ったはずよ! 私はあなたなんかとは結婚しないわ!」
「ああ、以前にも聞いたよ。だがリアス、そういうわけにはいかないだろう? キミのところのお家事情は以外に切羽詰ってると思うんだが?」
どんどん白熱していく、部長とライザー。その中でライザーは純潔悪魔や『七十二柱』の家について部長に言う。どうやら、前にあった戦争でその大半が死んでしまったらしい。部長とライザーの結婚は意外と重要視されているようだ。
「私は家を潰さないわ。婿養子だって迎え入れるつもりよ」
部長の言葉を聞いて笑顔になるライザー。
「おお、さすがリアス! じゃあ、早速俺と―――」
「でも、あなたとは結婚しないわ、ライザー」
部長は自分がいいと思った者と、結婚する権利くらいあるはずだとはっきり言う。
それを聞いたライザーは目を細めた。
「俺はフェニックス家の看板を背負ってるんだ。この名に泥をつけられたら堪らない。どうしてもというなら――――」
そこで、ライザーは言葉を切る。ライザーの周りには炎が舞った。
「俺はキミの下僕を全部燃やし尽くしてでもキミを冥界に連れて帰るぞ?」
「お二人ともおやめください。これ以上やるのなら私も黙ってはいられません」
二人に鋭い視線を向けるグレイフィアさん。
「・・・・・最強の『女王』と称されるあなたが相手になるんじゃ、さすがの俺もお断りだ」
グレイフィアさんってそんなに強いのか・・・・・・。ただのメイドさんじゃなかったのね。
「こうなると最終手段です
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