仮面のトビ。
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「・・・これ外してください。」
「だめっすよ。リーダーの命令なんですから。」
私がどうなったのか遡るのは暫く前。
砂の国に来ていた私は
いつもの通り甘味屋に来ていた。
団子を買う所まではよかったのに、
「すみませーん!団子一つくださーい!」
「ぶっ」
・・・なんで、こんな所にいるんだ…暁。
思わず飲んでいたお茶を吹き出してしまったじゃないか。
気づかれないようにここから、立ち去ろう。
私は空気だ。
私はそこらへんのゴミだ。
「あの〜すみません。」
「・・・」
そうだ、今あの仮面がすみませんって言っているのはきっと団子のおかわりだ。それ以外に無い。
「あの〜そこのぶつぶつ言っている狐のお面のお嬢さん!」
君ですよ!
って言われているけど気にしない。
他にいるんでしょ。変わったお面つけているお嬢さんが。
「ごちそうさまでした!じゃあ、ココに置いときまーす!」
「あっ、待ってくださいよ!僕もココに置いときます!」
「なぁんで逃げるんですかー!?」
「不審者嫌だ−!」
里を走るけど所詮大人と子供。体力と実力の差ぐらい分かっている。
そして、私は呆気なく。
「捕まえましたよ!」
いやぁ、早いっすね!って言っている仮面の男__トビ。
私に一体何のようだ。
「・・・何のようですか?」
コテンと首を傾げて、可愛く装う。
無駄だと思うが…
「うわぁ…」
「・・・」
うわぁってなんだ。引くなら離せ。
まあ、狐の仮面して可愛い風にしたら引くもんな。
私もひくわ。
トビが目をあわせて話してくる。
その仮面の穴に指突っ込んでやろうか。
「いやぁ、あの、ゴメンナサイ…じゃなくて、ちょっと来てください!」
「嫌です。親から知らないヒトについて行ってはいけないので。」
「ひどいなぁー!」
「じゃ、それで私は」
「まって、僕の名前はトビ!名前を教えてくれませんか?」
「嫌です」
「即答?!じゃあ、最後に聞くけど…暁に入る気はないか。」
「嫌・・・で、す・・よ。」
くそ、完璧にしくじった…!なんで、コイツと目を合わせた自分…!
そうして私の意識はブラックアウトした。
こんどあんなことしたら仮面の穴に指かなんかぶち込んでやると思いながら。
そして冒頭のようなことになっている。
「・・・私みたいな力の無い子供なんて誘拐してもなんにも意味は無いですよ。
家族だって、親だって、トモダチだって、いないんですから。」
「・・・そう。でも、大丈夫!僕が力をつけてあげま
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