第181話
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都市にC文書を渡しても、それはそれでまずい事態になる。
その時、携帯が震える。
画面を見ると、土御門の名前が表示されている。
「土御門か。」
「キョウやん今はどこにいる?」
いつもの飄々とした口調はなく、焦りの色が含んだ声が聞こえる。
「学園都市の駆動鎧と接触した。
とりあえず機能は停止させた。
そっちでは何が起こっている?」
「カミやんとイツワがパイプを乱そうとして、神の右席と接触した。
『左方のテッラ』。
それが名前だ。」
「『神の右席』。」
麻生はヴェントの事を思い出す。
あいつは学園都市を攻めに来た時、ダゴン秘密教団と協力していた。
もしかしたら土御門が見かけた人物とテッラは繋がっている可能性がある。
出来る事ならテッラと接触したい所だが。
「カミやんとイツワにはC文書の破壊に向かって貰った。
キョウやんには駆動鎧を止めてくれ。
あいつらを放っておくのは非常にまずい。」
土御門がそう提案してくるのは何となく分かっていた。
実際問題、彼らを放置していれば戦闘などの邪魔になる。
早めに止めておくのが一番良い。
「分かった。」
「助かるぜい。
俺の方も出来る限り止めてみる。」
「体は大丈夫なのか?」
土御門は超能力開発の影響で、魔術を発動すれば副作用でダメージを負う。
駆動鎧は一体だけではない。
確実に土御門が戦うのは分が悪い。
「真面に戦う訳じゃない。
腕より口を使う。」
「そうか。
こっちはこっちで好きに止めさせてもらうぞ。」
最後にそう言って通話を切る。
とりあえず近くで壁を壊す音と轟音が聞こえるので、そこに足を向ける。
向かったそこにはちょうど三体の駆動鎧が市民を鎮圧している所だった。
能力を使い、後ろから駆動鎧に跳び蹴りを与える。
蹴られた駆動鎧はレンガの家に突っ込み、土煙を巻き上げる。
残りの二体が麻生の襲撃を見て、銃口を向ける。
だがそれよりも早く腕を無造作に振う。
すると、駆動鎧はだらしなく腕をぶら下げ、動きを止める。
麻生が行ったのは空間座標を使った攻撃。
腕を振るった際の衝撃を駆動鎧の中にいる人物に直接与えたのだ。
水月に拳の衝撃を叩き込まれ、気絶している。
倒れないのは駆動鎧が足腰を支えているのだろう。
システムで設定されていても、それを操るのは人だ。
人が意識を失ったのだがら、駆動鎧が動いていても何の問題はない。
(次はどこに。)
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