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イナズマイレブンGO AnotherEdition
第1部 シード編
第4話『怒れる獣』
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「え、えっと!と、とにかく試合勝って良かったな!格好良かったぜ!」

「ん?そうなの?」

「『そうなの?』って、あんなに磯崎達に啖呵切ってたじゃん!」

「えぇ!?嘘でしょ?本当に!?」

まるで試合の事を覚えてないかのような口振り。それを少しだけ疑問に思い、思い切って尋ねて見ることに。

「……クマ試合の事覚えてるか?」

「え〜っと、磯崎と途中まで試合してた事は覚えてるんだけど、途中から何か記憶が所々抜けちゃって」

「!?」

「……言ってなかったけどさ、何か我慢しきれない事があるとすぐ怒って、もう怒りで我を忘れるって言うか、怒りで意識が無くなるような感覚で、気付いた頃には自分でも何が何だか」

「それって、二重人格って奴?」

「さあ?自分でも何が起こったのか分からない状態だから……」

「そっか、でも格好良かったぜ!お前!皆もこれでお前がシードだって認めるはずだ!」

「……何かよく分かんないけど、とりあえず喜んどくよ♪今日はもうちょっと疲れたし、そろそろ帰るよ、それじゃあね、龍野君」

「お、おお!それじゃあな!」

別れの挨拶を交わし、去って行く熊井の姿が見えなくなるまで見送った。

「(クマ、あいつは一体?)」




*




『聖帝、決まったみたいですね』

「ああ」

同じ頃、訓練所の地下で部下である男と話し、イシドの手にはシードの名前と名前の下に学校名が書いたリストが握られており、恐らくシードが送られる高校が決定したのだろう。中学の入学時期も間近、シード達は、新入生、或いは転入生として各地の学校へと送られる。リストの中にはシードである熊井と龍野の名もあり、彼等が送られる学校名には、「桜華学園(オウカガクエン)」と記されていた。
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