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めだかボックス 〜From despair to hope 〜
1.プロローグ 絶望の底
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「さっき何千年ぶりかって言ったけどあれは実は嘘…だったな 実はお前さんより早めに来たお嬢さんが、お前のことを頼むって言っててさ。」



           ≪ド  ク  ン  ッ  ≫



心臓などもう無いはずなのに…胸が高鳴ったような感覚がした。

「私は大丈夫だから…貴方に生きている間に幸せをたくさん貰ったからって… でも、お前の性格を完全に知り尽くしているからかな… お前がここまで追い詰められるのも読めてたみたいなんだわ。全く… こんな人間にほとんど同時に2人にあえるとは…な…」

オレにとったら100年なんてあっという間だ、

転寝したら、100年たってたなんてざらだ。

どれだけで起こる確率なのだろうかな…

「…か…かのじょ…が…?」
 
涙なんかでないはずなのに…

泣いている感覚が今度はしていた。

「そうだ… お前がここでこれ以上しょげていると彼女…うばれないみたいなんだわ。 お前さんの心の傷を完全に癒して・・・もう一回天寿を全うしないと、今のような魂の牢獄に閉じ込められたまんまになるんだぜ。そんなのは嫌だろ?」


「……………」



生前も…きっと迷惑かけていた。

何回も…何回も…怒られてた。

また…彼女に心配をかけるの…?



絶望に沈んでいた心が……再び動く。


「まあ そういうことだ。 生まれ変わらしてやることはできないが… 別の二次元へ転生してやる事はできるんだわ。そっちなら何とかな… 実在しない思いの世界だから干渉しやすいんだ。」

二次元…世界…か…


「彼女が好きだった世界(にじげん)があった……よ…確か……。」

何かを思い出していた。

その表情は先ほどとは比べ物にならない。

穏やかな……表情だった。


「…たしか…あれは【めだかボックス】だったっけ……? ふふ……、正しすぎる主人公に惹かれて…何度も一緒に立ち読みしたり…してたっけ…?単行本も……買ってた。」


昔を思い出すように、そう呟いた。

思い出の中で……わずかだが笑みが出てきていた。

どことなく… 彼女と主人公は似てたんだよな…

決して折れない心とか… 人望があったりとか… 正しすぎるような感じもさ…いや…間違っていることは決して肯定しない所…

うん…当然だけど、さすがに漫画的な力はないけど。


「…そいつで決定でいいか?」

また…心読まれちゃった。

「うん… 彼女との思い出の漫画だからね… 今の僕は…まだ立ち直れそうにない… 1人でずっといたって絶対に考え込んで… どうでもいいって気持ちになってくる…なら… 彼女が… 会えなくてもそう言ってくれてたのなら… もう一度…頑張っ
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