江戸の街
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侍様」」
「ああ、少し店主と話があってな」
来たか。
「入ってもらえ」
「「…………どうぞ…………」」
鵺達は天井を軽く見ると、手を動かし出した。
「失礼する」
そして、こちらを見る予想通りの人物。警戒しているな、こちらも同じだが。昼間に報告を受けて、城に出入りしているのは知っている。
「まあ、座ってください」
「ああ」
座ったと同時にお茶をだし、話を切り出す。
「はじめまして、私はここの主のシオンと申します。徳川吉宗」
“単刀直入に行きましたね”
面倒だしね。
「っ!? 何故それを知っている?」
「ああ、変な気は起こさない方が良いよ。忍び込んでいる忍びもな。ただこっちにも情報源があるってだけだ」
“一応間違ってませんね。転生前の知識と蜘蛛達ですけど”
「そうか…………では、こちらも単刀直入に聞くとしよう。お前達は何をする気だ?」
「何をと聞かれたら金儲けだ。だから、店を開いた」
「民には迷惑はかけない商売か?」
「ああ。後、あんたが探してる姫巫女はこの紗代だな」
調べにかかってんのは分かってたから、教えてやる。
「そうか、やはり君が…………」
「はい、上様。目礼にて失礼致します。私が頭を下げるのはただお一人のみなので、どうぞお許しください」
「かまわぬ。今は徳田新之助だ」
「とりあえず、こっちからはあんた達が何かしない限り手は出さないし、街の治安を悪くするような事はしない」
「では、今起こっている火事や進入した妖怪については?」
「火事は知らないな。妖怪は何人か連れて来ているが、騒動は起こしていないぞ」
「なら、一つ責任を取って貰おうか」
「へぇ…………俺達が責任を取る理由ってのを言ってみろよ。それからだ」
この状況でいえるとはさすがだね。
「この江戸の結界を張り直して貰いたい。お前達が侵入した時に出来た綻びから、進入してきてる妖怪が火事を起こしているようだ」
「あ〜〜〜確かにそれはこっちの責任だな。いいだろう。ただし、俺達は自由に出入りできるようにするからな」
「それはかまわない」
「じゃ、明日にでも張ろう」
「済まないが、頼む」
っと時間だな。
「紗代、狩りの時間だ。鵺と一緒に行っといで」
「「「はい」」」
三人は出て行った。
「どういうことだ?」
「何このへんの区画を修行代わりに見回らせているだけだ。治安維持にも問題ないだろ?」
「なるほど、それはありがたい。ところで米屋の件だが…………」
「ああ。あれはこっちでも変に思って調べた。ほら、この店が米を買い溜めしている。こっちは木材を溜めているな」
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