4話 一条 京介side
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く移動しドアノブを押さえる、ここがドア付きでよかった。
なかったら俺の人生は終わっていたかもしれない。
「本当なん?」
俺の剣幕におされたのか八神の声はおとなしめになった。
「大丈夫ほんと大丈夫、インディアン嘘吐かない」
「いつインディアンになったんや……」
「違うよ彼らとは魂で繋がり合った仲さ」
「……まあ、そんだけふざけれるんなら平気やな、でも何かあったら大声出すんやで、ええな?」
「うい」
なんとかはぐらかすことには成功したか、とりあえずパン――もとい下着を手放す、風呂に入って何もかも忘れよう。
──────入浴中─────
男が風呂入るとこなんか描写したって仕方ないよね。
とは言え所詮は男の風呂、さほど時間もかからずあがる。
八神の下着? ナニソレシラナイヨ。
バスタオルで頭をゴシゴシ拭いて脱衣所の中を歩き回る、その時ふと目の端に鏡がうつった。
そういや俺の見た目ってどうなってんだろ? 少なくとも子供になってるのは間違いないんだけど。
俺の子供時代かぁ、写真嫌いだから撮ってないし覚えてないんだよね。
まあ、インドア派だったから色白だったのは覚えてるんだけど、それ以上はどうにも思い出せないな。
そんな風に過去を懐かしみながら鏡の前に立つ。
肩口で切りそろえられた茶色のショートカット、肌は白磁の様にシミ一つ無くきめ細やかだ、瞳は澄んだ翡翠色の軽い猫目、全体的に可愛らしさと穏やかさを感じさせる美少女がそこにいた。
「ノォオオオ!!」
思わず両手両膝を地面に付き、絶望に暮れた。
実を言うと俺は前世でも少し、ほんの少〜〜〜し中性的な奴だった。
影でリアル男の娘とか言われてた気がしないでもないが、断じて認めない!!
そんな訳で俺は転生で見た目が変わってるのではないかと、結構期待していた。
だというのに何故この方向性に変わったんだ!! 違うだろ! 俺はもっと男らしくなって欲しかったんだよ!! ほらFFのクラウドとかスコールとかさ!! これじゃどう見ても八神の色ちがい状態じゃんか!!
「京介ちゃん大丈夫か!?」
すると声が聞こえたのか今度こそ八神がドアを勢いよく開けて入ってきた、その姿は頭にボウルをかぶり、麺棒とまな板を装備して完全な臨戦態勢だった。
ていうか今ちゃんって言われた!?
「どうしたんや!? 凄い声が聞こえたん…や……けど……」
八神の声が段々と小さくなって消え入っていく。
「〜〜〜〜〜〜!?」
そして最後にはよくわからない声を上げ、車椅子で出せる限りの最高速度を出して走り………でいいのかな? とりあえず去っていった。
しばらくしてようやく精神ダメージから立ち直っ
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