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リリカルなのは 3人の想い
4話 一条 京介side
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腕をすり抜け消え去ってしまった。

「ほらいつまでも寝とらんと、体も汚れとるんやしお風呂わかしといたから入ってきいや」

「うい………」

 ノロノロと体を体を起こし、今度こそ立ち上がる。
 一歩二歩と足を前へ動かす、だがまたすぐに足から力が抜けた。

「ちょっ! 危な!」

 前のめりに倒れたはずが何故か頭が心地よい柔らかさに包まれた。
 なんだろこれ、低反発枕とも違う柔らかさ、温かい包み込まれるような心地よさ、なんだか今まで嗅いだことのない甘い香り。
 何か落ち着くな。

「まったく甘えたさんやな」

 次の瞬間頭を”触られた”感触に思わず肩がびくりと動き、とっさに後ろに跳びすさった。
 だが重心が後ろに傾き、そのまま支えきれず今度は体が後ろ向きに倒れる。
 ゴトンという鈍い音と衝撃が後頭部に走る、背があまり高くなかったおかげか気を失うようなことはなかった。

「う、ううう〜〜〜…………」

 流石にこの年代にもなって泣くなどという真似はしなかったが、あまりの痛みに後頭部を押さえながら謎のうめき声と共に地面をのたうち回ることになった。
 あ、やべ軽く涙目になってきた、体が小さくなったから涙腺緩くなってんのかなあ。

「だ、大丈夫なん!?」

 もう少し無理っぽいです。
 痛みが少しずつ引き、意識もはっきりとしてきた。
 そしてようやくまともに声の主を見る、月光に照らされて煌めく茶髪のショートカット、今にも零れ落ちるのではないかと思える程大きなどこまでも澄み切った青い無垢な瞳、きめ細やかな肌は化粧っけこそないものの健康的な色をしている、まごう事なき美少女だった。
 だが恐らく人が最初に抱く印象はそこではないだろう、彼女は足が不自由なのか車椅子に乗っているのだった、恐らく大半の人間は最も目立つそこに目がいくのだろう。
 まあとりあえず、

「あんた誰?」

「いや、それは私の台詞やで」

 む、それはそうだな確かに人に名前を聞くときは自分から名乗るべきか、いいだろう! 全力で名乗ってやる!!

「なんだかんだと聞かれたら答えてあげるが世の情け。世界の破壊を防ぐため、世界の平和を守るため、愛と真実の悪を貫くラブリーチャーミーな敵役。ムサシ! コジロウ! 銀河をかけるロケット団の2人には、ホワイトホール! 白い明日が待ってるぜ! にゃ〜んてな!」

「ポ〇モン!? しかも懐かし!!」

 1人3役は疲れるぜ。

「そして俺は一条 京介だ」

「脈絡なさすぎひん!?」

「まあ、気にしないで名前教えてくんない?」

「何なんやこのマイペースさは!」

「それが俺クオリティ」

林道や黒木によくお前が居ると話がガンガンそれていくとか言われるけど、気にし
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