第四章 空白期編
第百三話 『アリシアのフェイト観察記録』
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否定するけど、はやてはもう自分のペースにフェイトを引き込んでいる。やっぱりやり手だね…!
「そうか? ランサーさんとかえぇと思うんやけどフェイトちゃん的にはどう思っとるん?」
「どうって…ランサーはランサーだよ。私のパートナーでシホに続く戦闘や魔術のお師匠様。
最近はルーンの魔術も教えてくれるし仲はいいと思うよ…?」
「うーん…そか。ランサーさんにはまだそこまでの感情は起きてないっていう事やな?」
そうみたいだね。やっぱりランサー不憫だね…。
「そ、そういうはやてはいないの!? そういう人は?」
フェイトがせめてもの反撃とばかりにはやてにそう聞くが、はやては余裕の笑みを浮かべて、
「私か? そうやねぇ、将来株としてツルギ君を狙っているっていうのはダメか…?」
「それは反則だよ! それにそうなるとはやてはショタコンになっちゃうよ!?」
「おおいに結構や! それにもしかしたら運命の相手が見つかるかもしれないっていう夢も持っとるしな〜」
フェイトの反論ものらりくらりと避け続けるはやて。
そのたくみな言葉の手腕。行動力。
そこに痺れる、憧れるぅ!
…失礼、変な電波を受信したみたいだよ。
そしてそれを見学していた他の面々はというと、
「さすがはやてね。その言葉巧みな話術はなかなかのものよ」
「そうね、シホ」
「シホちゃん、私はシホちゃんの事が好きだからね?」
「え、えぇ。すずか…」
「にゃはは。すずかちゃんは相変わらずだね…」
なにやら話に便乗したのかすずかがまたシホに告白している。
シホも否定しないところを見るともう両想いなのかな…? 後でこっそりシホに聞いてみよう。
そしてフェイトの観察に戻るとかなりはやてにやりこまれてしまっていてもはや反論もできず涙目のフェイトの姿があった。
…うん。お姉ちゃんとして言わせてもらうね?
フェイト、可愛い!
私の妹は可愛いです!と声を大にして叫びたい。
…と、また思考が暴走していたみたいだね。自重しなくちゃ。
そしてはやてはとどめの言葉を言い放つ。
「それじゃフェイトちゃん、なのはちゃんは好きなん…?」
「…う、あ…そ、それはなのはは好きだけど…それは友達として…友達と、して…? あれ? 私、どうしちゃったんだろう? なのは! 私は、私はね…!?」
「う、うん…言ってみてフェイトちゃん…!」
「私はー…あぅ…ダメ! 恥ずかしくて無理!!」
フェイトはそれで逃げるように弁当を片付けて足早にその場を離れていってしまった。
なのはが「フェイトちゃーん!?」と叫ぶがもう聞こえていないだろう。
「…はやて? 少しやり過ぎたんじゃない?」
シホがそう話す。
うん。確かにやり過ぎたかもね。フェイトの本音が聞けそうだったので残
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