第20話 有希の任務とは?
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に因って自らを進歩させ続けて来たはずの情報統合思念体が気付いていないと言う事は……。
水晶宮が簡単に気付く事が出来た現象を、情報を収集する事に因って拡大して来た高次元意識体が気付いていない。
どうやら、和田さんが情報統合思念体の事をさほど警戒している雰囲気がなかった事情が掴めて来たような気がしますね。
但し、未だ俺自身が簡単に侮っても良い相手とは思えませんから、矢張り、俺が帰ってからの有希の事は、水晶宮の方へ頼んで置くべきでしょう。
「それなら、情報統合思念体は、一体、どんな目的で涼宮ハルヒとキョンの情報を収集していたんや?」
それなら、次の問いはこの部分に関して、ですか。
先ず、ハルヒの能力は、言霊に似た能力を示したと思います。
そして、キョンの能力が名づけざられし者ならば、飛行能力。但し、情報生命体と言う存在に関しては、そんな能力を必要としている訳は有りませんから……。
「統合思念体は、自分たちが陥っている自律進化の閉塞状態を打開する可能性を、彼らに感じて居る」
有希がまた不可思議な事を語った。
自律進化の可能性。そもそも、自称を信じるのならば、ビッグバンと同時に誕生して以降、ずっと宇宙に存在し続けて来た生命体の何処に進化の可能性が有ると言うのです?
まして、自ら制御を行うような行為を進化とは呼ばないと思うのですが……。
「つまり、情報統合思念体は、自らを進歩させる為の、何らかの新しい情報を必要として、ハルヒやキョンの監視を行ったと言う事やな?」
どうも、有希の語って居る言葉の意味と、俺の知って居る言葉の意味に齟齬が生じている可能性は有るけど、一応、意味は通じているので今のトコロは問題ないでしょう。
俺の言葉に小さく首肯く事に因って肯定する有希。
そうして、
「涼宮ハルヒは自律進化の可能性を秘めている。おそらく彼女には、自分の都合の良いように周囲の環境情報を操作する能力がある」
……と答えた。おそらく、これは、俺がハルヒに感じた、『言霊』に似た能力の事を指しているのでしょう。
但し、俺が思うに、ハルヒの持って居る能力は、言霊に似て非なる能力だと思いますが。
それでも……。
成るほどね。情報統合思念体の意図は大体判りました。多分、有希には明確には伝えられていないで有ろう、その目的と言うのは、少なくとも完全に見当違いと言う物ではないと思います。
表面上はね。
「有希。良い事を教えてやろう」
俺は、ゆっくりと、一言一句を区切るように話し始めた。
これから語る内容は重要。そして、相馬さつきが、思念体の事を邪神だと言い切った答えに至る可能性も秘めている内容。
「キョン。次元移動能力を持って居る|門にして鍵《ヨグ=ソ
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