世界樹へ〜
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「あー・・・」
リーファは言い淀み、俺達の背中を押して塔を上がっていく。そして広がる景色は・・・凄かった。
「広いなぁ・・・まるで・・・」
「呉にいるみたいですね・・・」
「ああ、城壁からの景色は最高だったよな・・・」
ふとリーファとキリトの会話が耳に入った。
「・・・でも、なんだか喧嘩別れみたいな形にさせちゃって・・・」
「あの様子じゃ、どっちにしろ穏便には抜けられなかったよ。ーーーなんで・・・」
リーファが呟く。
「なんで、ああやって縛ったり縛られたりしたがるのかな・・・せっかく、翅があるのにね・・・」
「フクザツですね、人間は」
ユイがそう答えた。
「ヒトを求める心を、あんな風にややこしく表現する心理は理解できません」
「求める・・・?」
「他者の心を求める衝動が人間の基本的な行動原理だとわたしは理解しています。ゆえにそれはわたしのベースメントでもあるのですが、わたしなら・・・」
ユイはキリトの肩に乗り、頬にキスをする。
「こうします。とてもシンプルで明確です」
「・・・ユイ・・・」
「でも、そんなに真っ直ぐ表現できないのが人間ですよね・・・」
亞莎がそう呟く。・・・俺も今でこそ亞莎やみんなに真っ直ぐ好意を伝えられるけど・・・その時、レコンが走ってやってきた。
「ひ、ひどいよ、一声かけてから出発してもいいじゃない」
「ごめーん、忘れてた」
レコンががくりと肩を落とす。
「リーファちゃん、パーティー抜けたんだって?」
「ん・・・その場の勢い半分だけどね。あんたはどうするの?」
「決まってるじゃない、この剣はリーファちゃんだけに捧げてるんだから・・・」
「えー、別にいらない」
「(うっわぁ・・・)」
似た言葉を言ってる自分としては、拒否されたら辛いと思う。・・・てな訳でレコンはまだ気になることがあるらしく、しばらく調査を続けるらしい。余計なことを言いかけたレコンをリーファが黙らせ、リーファは飛ぶ。・・・レコン、どんまい。そして俺達は空を飛び・・・アルンへと向かっていく・・・
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