世界樹へ〜
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クエスト見落としのほうは、躍起になって検証中だけどね。後の方は・・・絶対に無理」
「無理?」
「兄貴、考えても見なよ。最初に到達した種族だけなのに、わざわざ協力しあうと思う?・・・何時の時代だってそんな理由で争いは起こるんだね・・・」
あの戦い・・・自らが世界を統一する乱世・・・誇りと力がぶつかりあう世界・・・
「・・・じゃあ、世界樹を登るのは・・・不可能ってことなのか・・・」
「あたしはそう思う。まあ、楽しみ方は人それぞれだし・・・でも諦めきれないよね・・・たとえ何年かかっても、きっと・・・」
「それじゃ遅すぎるんだ!」
不意にキリトが叫んだ。その形相には様々な感情が浮かんでいる。
「パパ・・・」
「兄貴、落ち着いて」
キリトの身体から力が抜けた。
「・・・驚かせて、ごめん。けど俺、どうしても世界樹に行かなきゃいけないんだ・・・」
「なんで、そこまで・・・?」
「人を・・・探してるんだ」
「ど、どういうこと?」
「簡単には説明できない・・・」
キリトはリーファにお礼を言って別れようとしたが、リーファはアルンまでの道案内を申し出てくれた。リーファにお礼をいい、明日も来ると約束する。そしてリーファはログアウトし、後には俺らだけになる。
「・・・なんか巻き込んじゃったかな」
「いいんじゃない?リーファも親切で言ってくれてるんだし。ただ惚れられないようにね」
「は?なんだよ、まるで俺が普段から・・・」
「その手の言い訳はいいです。なあ亞莎?」
「・・・(もぐもぐ)」
「・・・」
「・・・(もぐもぐ)」
・・・あの、すみません。隣で一心不乱に身の丈ほどのごま団子を目を輝かせながら食べてる妖精がいるんですけど・・・
「・・・亞、莎?」
軽く指先で頭を叩くと、亞莎はハッとなって慌てる。
「あ、あの、これは・・・!じ、自分の体と同じ大きさのごま団子を見て・・・その・・・嬉しくて・・・ちょ、ちょっと夢でしたし・・・(ごにょごにょ)」
「・・・」
もはや中毒の部類なのではなかろうか。・・・まぁ、可愛いっちゃ可愛いんだが。
「アーちゃんはごま団子が好きなんですか?」
「あ、はい。・・・以前亮さんが買ってきてくれて、それから・・・」
「はは・・・懐かしいね・・・」
亞莎も初めは俺を避けてたしなぁ・・・
「・・・」
・・・思い出したら明命には刀を抜かれかけるし、蓮華には怪訝な目で見られるわ思春には殺気ぶつけられるわ・・・散々だったなぁ。
「・・・んん・・・」
今の関係が嘘みたいだ・・・
「亮さん?」
「あ・・・な、何でもないよ」
チーズケ
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