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トーゴの異世界無双
第七十六話 オレは厄介事に好かれる……みたいだな
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いはい、それで? 言いたいことはそれだけか?」
「あと一つ忠告しておいてやる。あまり獣人どもと関わらないことだ」
「はあ?」


 いきなりわけの分からないことを言い出したので眉間にしわを寄せてしまう。


「奴らは汚い種族だ。お前も人間ならもっと考えた相手とつるむんだな」
「……オレが誰と付き合おうとアンタには関係ねえな」
「……ふっ、後悔しても知らないぞ」


 それだけ言うとフービはその大きな体を翻(ひるがえ)して去って行った。
 獣人嫌いねぇ……それがアイツ個人からくるものなのか、それとも大きな差別意識からくるのか……。
 そう言えば、シャオニの話題が出た時に、フービは不機嫌そうな顔をしていた。
 まるで口にするのも不快と言った感じだった。
 だが闘悟は、考えても始まらないと思ったので頭を振り、宮殿に戻って行った。





「ふぅ、うっしゃ! この力も大分ものにできたかな」


 闘悟は宮殿に戻ってきてすぐに第二練武場(れんぶじょう)に来ていた。
 ここは一人で魔法練習するにはもってこいなのだ。
 そこでいつものように日課である魔法の練習をしていた。


「この力、クィルに言ったみたいにデビューさせることが楽しみだな」


 闘悟は先程修練していた魔法のことを考えている。
 その魔法は以前クィルに見せたものだ。
 その時に初めて見せたのだが、異様に驚いていたのが印象的だった。
 それだけこの力は珍しいものなのだろう。


「あ、やっべ。そういやあん時も使ったっけか?」


 そうやって思い出したのは、ステリアと出会った時だ。
 彼女と出会った時、魔物のガルーダと戦うことになった。
 その時にこの力を使ってガルーダを仕留めたことを思い出した。
 あの時は咄嗟(とっさ)のことで、ついついこの力を使ってしまっていた。


「ん〜まあ、見たのはステリアだけだしあれが本格的なデビューってわけじゃないか」


 自分でも何を拘ってるのか不思議だが、せっかくだから大勢の前で見せて驚かせてみたいと思っていた。
 クィルには、そんなことをすれば間違いなく目立ってしまうとは聞いていたが、別にそんなことは気にしない。
 目立とうが目立つまいが、闘悟が面白いと思っているので関係無いのだ。
 よく小説などでは、その力を利用しようと近づいて来たり、拉致(らち)して研究材料にされたりするのを恐れて隠そうとするが、闘悟にしては全く恐怖の対象にはならない。
 何故なら、拘束されるほど弱くは無いし、そんな感情を持って近づいてくるなら返り討ちにすればいいとさえ思っている。
 闘悟にはそれができるだけの力があるから全然気にしてはいないのだ。


「あ、そういや服はどうす
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