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イナズマイレブンGO AnotherEdition
第1部 シード編
第3話『海龍発動』
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う。
「あいつはもう完璧だな。聖帝、俺はこれで」
「もう行くのか?」
「はい。俺も人の事だけじゃなく自分の事にも専念しないと。それでは」
「あぁ」
龍野の今の様子に、もう心配する事は何もない安心したように浪川は立ち去り、笑いながら勝利の喜びに浸る龍野を見、少しだけ口元を緩ませる。
「(見事に期待に応えられたな、龍野は)」
化身呼び出したその日の内に、彼の、龍野海の名もシード候補としてあげられた。
*
そして数日後、いよいよ正式にシードが発表される日。君冷静達は一同に整列し、そして台の上に聖帝であるイシドが上がり、あるリストに手に持ち口を開く。
「それでは今日、正式にシードとなった者を発表する!呼ばれた者は前へ」
正式にシードが発表される瞬間、それには訓練生だけでなく、シード候補達も思わず息をのんでしまう。緊張が走り、一段とその場の空気が重く感じられる中、聖帝はそれに構わずシードとなった物を発表していく。
「発表する。一人目、磯崎研磨」
「はい!」
「次に篠山ミツル、光良夜桜」
「「はい!」」
それから次々にシード候補達の名が挙がっていき、龍野も祈るような思いで自分の名前が発表されるのをただじっと待っている。
*
「白咲克也、そして次に……龍野海!」
「!!」
ついに自分の名前が発表され、それがあまりにも衝撃過ぎたのか、一瞬返事をすることも忘れてしまい、それを見兼ねたのか、偶然、龍野のすぐ近くに居た白咲は肩を叩く。
「(おい、龍野返事!)」
「あっ!はいっ!!」
慌てて返事をしたためか、声が裏返り周りの選手達は少しだけ笑ってしまうも、選手達全員この前の勝負の結果に、龍野がシードに選ばれる事に何の疑問も持っていなかった。
そしてその後も、続々と正式にシードとなる選手達の名前が読み上げられていき、そして最後の選手を読み上げると、手に持っていたリストを下ろす。
「以上だ。シードとして決まった選手達諸君、フィフスセクターに名の恥じないプレイを。これで解散とする」
シードとして決まった事に龍野達は思わず喜んだ様子でガッツポーズをしながら歓喜な様子だった。サッカーが弱く、一時は辞める事さえ考えた彼だったが、今では十分に成長し、そしてシードとなれる程の実力をつけた今の自分がとてもうれしかった。
「俺とうとうシードになれた!絶対もっともっと強くなって見せる!!!」
シードとなり、シードとなった立場は龍野に改めて強くなる事を決意させるものであった。
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