GGO編ーファントム・バレット編ー
51.本戦直前
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動しないと、装備の点検やウォーミング・アップの時間がなくなっちゃう」
「あ.....ああ。そうだな」
頷き、俺たちはシノンに続いて立ち上がる。左手首のデジタルウォッチを見れば、時刻はいつの間にか午後七時に近づいている。本大会まであと一時間。
巨大な酒場の隅のエレベーターまで行き、下向きのボタンを押す。
エレベーターの金属製の網のドアが開き、その中に入り一番下のボタンをキリトが押す。
「あなたたちにも、あなたたちの事情があることは理解したわ」
後ろに立つシノンが、近づく気配がし、直後に背中の中央に、トンと何かが押し当てられる。
銃ではなく、指先だ。
「でも、私との約束はまた別の話よ。昨日の決勝戦の借りは必ず返すし、シュウにも借りを返してない。だから、私以外の奴に撃たれたら許さないからね」
「.......わかった」
「.......俺は、何もした覚えないんだけどな」
GGOにダイブした最大の目的は、《死銃》との接触と謎の解明。
菊岡の依頼されたからというわけではなく、これは俺とキリトと奴らの問題。
だが、彼女とのバトルに奴らは関係ない。
「......君と出会う時まで、必ず生き残る」
「必ずだ。......必ず君の前に立って戦うよ」
そう俺たちが告げると、背中から指先が離れ、小さな声がした。
「ありがとう」
その言葉を聞くとエレベーターが乱暴に制止し、開いた扉の先に薄闇から、鉄と硝煙.......紛れもない戦場の匂いが押し寄せた。
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