GGO編ーファントム・バレット編ー
51.本戦直前
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ば大会終了時刻まで誰とも出くわさない可能性もあるってわけか......」
シノンは小さく頷く。
「銃で撃ち合うゲームだもの、それくらいの広さは必要なのよ。スナイパーライフルの射程は一キロ近くあるし、アサルトライフルだって五〇〇メートルくらいまで狙えるわ。狭いマップに三十人も押し込めたら、開始直後からバリバリ撃ち合いになって、あっという間に半分以上死んじゃうわよ」
「ははあ、なるほどなあ.....」
納得したようにキリトが頷く。
「ーーでも、あんたの言うとおり、遭遇できなきゃ何も始まらないしね。それを逆手にとって、最後の一人になるまで隠れてようって考えるヤツも出てくるだろうし。だから、参加者には、《サテライト・スキャン端末》っていうアイテムが自動配布されるの」
「何かの衛星か何か?」
「そ。十五分に一回、上空を監視衛星が通過するって設定。その時全員の端末に、マップ内の全プレイヤーの存在位置が送信されるのよ。そのうえ、マップに表示されてる輝点(ブリッツ)に触れれば名前まで表示されるおまけつき」
「つまりは.....一箇所に潜伏できるのは十五分が限界で、あとはいつ奇襲攻撃されてもおかしくないと」
「そういこと」
キリトが急ににやりと笑いかけながら訊ねる。
「でも、そんなルールがあるなら、スナイパーは不利じゃないか?茂みの中で里芋みたいにじーっとして、ひたすらライフルを構えてるのが仕事だろ?」
「里芋は余計よ」
フンとシノンは不敵な笑みを浮かべ返す。
「一発撃って一人殺して一キロ移動するのに、十五分もあれば十分すぎるわ」
「そ......そうですか」
つまりは、俺とキリト以外は条件はほぼ一緒ってことか。
だいたいの情報を頭の中でまとめ咳払いをして、俺が一番聞きたかったことをシノンに問う。
「変なことを聞くようで悪いけど、今回の本戦出場者三十人の中で知らない名前って幾つあるか教えてくれるか?」
本戦出場者三十人の名が載っている運営からのメールを提示してシノンに見せる。
「はぁ......?」
シノンは不思議そうな顔でこちらを見たあとにネームリストを指でなぞった。
「頼む、教えてくれ。重要なことなんだ」
「俺からも頼むよ」
キリトも状況を察したようだ。
「.....まぁ、別にいいけど......」
尚も不思議そうな顔をしながら藍色の瞳が素早く左右に往復する。
「えっと.......、BoBも三回目だから、ほとんどの人は顔見知りかな。まったく初めてっていうのは.......どっかのムカつく光剣使いとあんたを除くと、四人いるわ」
「四人。なんて名前だ?」
「ん.......《銃士X》と《ペイルラインダー
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ