プネウマの花の採取
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画面越しに見ているからこういうのは平気なのであって、実際かなり怖い。
「や、やあああ!!来ないで────」
「アクティブモンスターだから、近づいてくるぞー」
特にブンブン腕を振り回しているせいなのか、シリカの方に向かっている。
「やだってば────」
花好きだからこその嫌悪感があるのだろう。てかそうじゃなくても普通にキモい。シリカは目をつぶりながら短剣を振り回している。あれじゃあ、モンスターに攻撃が当たることは無いので、少し忠告してやる。
「きちんと見て攻撃しないと当たらんぞー。花の下の少し白いところ突けば簡単に倒せるはずだから、やってみな」
「だ、だって、気持ち悪いんですううう──」
「あー、もう我慢しろってせっかくのおいしい狩場なんだから、レベルアップしやすいだろうに・・・」
「そんなこと言ったってーーー・・・」
「とりあえず、一回やってみな」
「ううう・・・・」
もう見るのも嫌なのだろう。シリカが闇雲に走りながら、滅茶苦茶なソードスキルを繰り出す。ほとんで相手を見ていないその攻撃は、当然空を切る。すると、2本のツタが技後硬直時間で動けないシリカの両足をぐるぐると捉え、その外見からは想像できない怪力でひょいと持ち上げた。
「わ!?」
っと流石にまずい。このまま切り落としてもいいが・・・。
俺は歩く花に一瞬で近づき、右の短剣で一閃。2本のツタをいっぺんに切り落とすと、逆の投剣を歩く花の弱点部位である場所に向かって投擲。
「はい、終了」
「きゃっ」
そのまま落ちてきたシリカをキャッチする時には、歩く花はポリゴンと化している。
「だいじょぶかー?」
「ふぇ!?だだだ大丈夫なんで早くおろしてください!!」
体勢的に、お姫様抱っこになってしまった。すぐに彼女を下ろすと、彼女はそのまま先に走っていってしまった。
その後、5回ほど戦闘をこなしたあたりでシリカもモンスターの姿にも慣れ(というか諦めたらしい)、2人で快調に行程を消化していった。俺は戦闘ではほとんど攻撃せず、シリカが避けたり捌ききれていない敵の攻撃に対して、投剣で投擲してその攻撃を止める、ということに徹していた。この世界のパーティプレイではモンスターに与えたダメージの量によって経験値が分配されるため、ほとんど経験地はシリカの方にいき、彼女のレベルはたちまち上がっていった。
「レイトさん、あれって・・・」
「ああ、そうだ」
赤レンガの街道をひたすら進むと小川にかかった小さな橋があり、その向こうにひときわ小高い丘が見えてきた。道はその丘を巻いて頂上まで続いている。
「あれが《思い出の丘》、今回の目的地だ」
「見たとこ、分かれ道は無いみたいですね?」
「あ
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