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イナズマイレブンGO AnotherEdition
第1部 シード編
第2話『シードとなれ』
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。
「終わりだ!」
千載一遇のチャンスを逃し、体力もすでに限界。本来ならこの時点で大抵は諦めるだろう。だがそれでも、今の彼に諦めると言う言葉などない。
「取る!」
「ちぃっ!しつけぇつってんだよッ!!」
再び前に立ちふさがる龍野に磯崎はボールを強く踏みつけ、急激に力を加えられたボールはまるでブーメランのような形状に変形する。
「ブーメランフェイントォッ!」
ブーメランのように変形したサッカーボールを足に掛け、それを投げ、戻ってくるボール見事に取り、龍野を避わす。その瞬間、終了を意味するホイッスルがその場に響き、タイムアップとなる。
「!」
「ハァ……けっ!これが実力差って奴だよ」
息を整え、悠々とその場から立ち去っていく。結局かすりはすれどボールは奪い返す事が出来ず、悔しさに歯を食いしばる。
「やはりこの訓練は早かったか?」
試合を終えるなり、水の入ったボトルを投げ渡しながら龍野に声をかけるイシド。負けたこと以上に試合時間の9割以上、磯崎がボールをキープしていたのがとても悔しく、その龍野の気持ちは見るだけで読みとれた。
「次は、俺!絶対勝ちます!!」
「……今日の試合の様にどこまでも喰らいつくような勢いがあれば、必ず行ける」
「はい!」
「(最後で最後で磯崎に技を使わせるとはな)」
試合の行く末を見届け終えると、立ち上がり浪川もまたその場から立ち去って行く。
*
「だからさ〜今日会ったシード候補の喜峰達が入れば、俺達海王学園は全員シードって事になるから、全員が驚異的な身体能力有したシードならもう俺達無敵じゃね?あ〜あ、勝敗指示がなけりゃ俺達優勝狙えんのにな」
「湾田、俺達はフィフスセクターの指示を守るだけだ。それがシードとして誇りだ」
「わぁてるよ、浪川キャプテン」
訓練も終わりの時間。続々とその場から立ち去っていく選手達。湾田達も3人もまたその施設から帰ろうとしているが、道中サッカーボールを蹴る音が聞こえてくる。
「ん?あいつまだやってんのか?」
「もう訓練終わってんのに、残って自主練とは真面目だね〜」
「……」
ひたすらにボールを蹴り続けるその様子を浪川だけは黙って見ている。
「ま〜た浪川、あいつの事気になんのかよ?」
「……そんな所だ」
「お前がそこまで気にしてるとは珍しいな」
「別に、野郎ども先に行ってろ」
「またそれかよ?まっ、お好きなように。当初の予定は済んだし、俺は帰るぜ」
「俺もだ。先に行っとくぞ」
「あぁ」
出口に向けて歩きだす湾田と井出達とは別に、浪川は逆方向に向けて歩きだす。
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