上様のおな〜り〜
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いんですよ。それに…………」
「それに、わざわざ流派の恥を自らさらす訳がないということだな」
「ええ、へたに聞いたら打ち首されても文句言えないですしね。助けられた少年も姫巫女を探しているようです」
あって聞いてみるのもいいな。
「その子にはどこにいけば会えるんだ?」
「それが行方をくらましましてね。分からないんです。探させちゃいますが…………」
「わかった、ありがとう。俺も探してみる」
そして、俺は道場を見て回ることにした。気になったのは今朝ぶつかった少女が向かった士学館と練兵館だ。
士学館の前にいくと6歳くらいの子供と大人の声が聞こえて来た。
「来ていないし、いない。我が士学館が負けることなど無い」
「しかし!」
子供は無理やり押しだされ、道場の門をしめられた。
「おい、どうしたんだ?」
「なんでもない人探しをしていただけだ」
「誰を探していたんだ?」
「姫巫女様…………」
「姫巫女か。なんで探しているんだ?」
ひょっとしてこの子が火事で助けられた子か?
「助けてもらったからお礼がしたいんだ」
「そうか…………俺も探しているんだ。何か分かったら教えてあげよう」
「ありがとう」
「一つ聞きたいんだが、なぜ道場に?」
「神鳴流の道場を探してたんだ」
神鳴流…………やはり関わりがあるのか?
「助けてくれた姫巫女様が神鳴流って言ってた気がしたから…………そこの道場に行けば何かわかるかなって…………」
「なるほど…………わかった。ありがとう。こちらからも何か分かったら教えよう。俺はめ組の居候で貧乏旗本の三男坊の徳田新之助だ」
「私は、小次郎です」
旗本とわかったからか、態度が変わったな。
「そうか、送っていこうか?」
「いえ、平気です。それでは失礼します」
大丈夫なのか?
御庭番の一人に練兵館を調べさせているし…………それに、才三にはここを調べてもらおう。目で指示し潜らせる。こんな時間だ。爺が痺れを切らしそうだな…………あの子供は気になるが、一旦城にもどるか。
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