上様のおな〜り〜
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ました。」
「ふむ…………どう思う?」
「それについて先ほど申し上げようとしたのが、龍神の巫女についてです」
「ほう、申してみよ」
「はい、龍神の巫女は目が蒼いと史書で見たことがございます。それと、江戸に現れたという巫女…………これは繋がりがあるのではないかと思いまして」
「だろうな」
恐らく同一人物だろ。ということは、連れの龍神の使いというのが妖怪の化身か何かか…………。
「鬼どもの戦力はいかほどだったのだ?」
「はい、3千以上だったそうです」
「馬鹿な! それだけの数を殺せる力があるというのか!」
「落ち着け、事実だとすると下手に手を出すとまずいことになる。今のところ、その者達は民衆を助けているだけだからな。下手に手を出して逆鱗に触れると江戸が滅ぶやもしれん」
鬼一体が兵10人分に相当し、陰陽師は鬼5体くらいだからな。陰陽師が600人もいることになる。それだけの戦力…………京都ならまだしも江戸には無い。近頃、妖怪どもが暴れているらしく、そちらに戦力をつぎ込んでいるとの報告も上がってきているし、今の所で打てる手は見極めるのみだな。
「はい。では所在だけでも慎重に調査します」
「頼む。俺はめ組に行って火事を調べてくる」
「上様、おやめください! 危険です!」
「大丈夫だ。忠相、安心しろ。無茶はせん」
「わかりました。その言葉、信じますぞ」
「ああ、才三。行くぞ」
「はっ!」
隠し通路から船を使い江戸城を抜け出し、俺は徳田新之助になる。
江戸の城下町に出てめ組に行く途中、一人の少女とぶつかりそうになった。その少女は驚いたことに、瞬時に回避行動をとった。その動作は流れるようで無駄が無く精錬されている。
「申し訳ございません。お侍様、大丈夫でしたか?」
「ああ、こちらこそ悪かったな」
鍔の無い飾り気ない刀を腰に挿している。
「ところで貴殿は武芸を嗜んでいる様だな」
「はい、まだ修行中の身ですけど」
かなりの手足れだが…………瞳の色は黒か。違うようだな。
「?」
「ああ、すまない。急いでいたようだが?」
「はい、そうでした。あの、申し訳ございませんが、士学館と練兵館の場所をご存知有りませんか?」
士学館と練兵館といえば鏡新明智流、神道無念流の道場か。
「見学か?」
「そんな感じです。場所は分かりますか?」
「ああ、ここを右に進み、突き当たりを左に進むと士学館だ。さらにそこから右にしばらく進むと練兵館もある」
「ありがとうございます。それでは失礼いたします」
どこの姫君だ?
着ている物といい
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